表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

24/40

大狼(賢狼)再び!

「援護します!」


と言いながら、ファイアーボール(ショットガン)を取り囲んでいる巨大アリに撃ち、注意を此方に引く。

一撃で2.3匹を撃退する。


なにかおかしい?

魔人族の姿なのに、ニコラス達と何かが違う!


そんな事を思いながらも、攻撃の手は緩めない。


「まだまだ!」


続けざまに、ファイアーボール(ショットガン)を連発して、巨大アリ達と距離を取る事に成功するが。、仲間が倒されたのに関係なく次から次に湧いてくる。

ファイアーボールの連発で10匹ぐらい倒したのに、アリたちに恐怖心は無いのだろうか?

などと考えながら、一掃していく!

結局、全滅させてしまった。


あっ!

やっぱりそうだ。


全滅させて近づくと、疑問が確信に変わる。

僕達に向ける殺気が無いから臨戦態勢取らなくていいよね?

まあ、油断はしないけどそんな事を考えながら。


「ありがとう、助かった」


一行を代表して、紳士が声をかけてきた。


「間に合ってよかった」

「大狼殿!」


僕の言葉に、緊張が一気に辺りを支配していく。

そして、三人の魔人族は臨戦態勢をとる。

その行動が答えを示しているのだが。


「私は、魔人族の男性だが?」


魔人族の紳士は返答するが。


「いやいや、匂いですよ」

「先日の戦いで、体当たり?されて大ケガをしてますから」

「その時の匂いと同じだし、それと彼女の良い香りで判りましたよ」


彼女にぺこりと頭を下げる。

女の子に匂うと言ってしまったから。


「これは参った!」

「姿や魔力量ばかり気にしていたが」

「まさか、匂いでばれるとは」


大狼とは言え、自分の匂いは無頓着らしい。

魔族の紳士(大狼)は頭をかきながら、素直に認めた。


「また、どうして?」


ストレートに聞く。


「まあ、あれだ」

「寝首を掻くためにな!」


思わず身構えてしまう僕。

ただ、大狼(魔人族の紳士)から殺気は感じられない。


「ただ、正体を見破られてしまっては、お願いするしかあるまい!」

「詳しい話は、山を抜けて麓に付いてからでいいかな?」


話ながら、後方目掛けて、衝撃波を放ち巨大ムカデを追い払う。

それから約三時間かけて山を抜け麓までたどり着いた。

何とも言えない空気が流れた三時間だった。






「さて、何処から話そうか?」


そう言いながら、大狼がゆっくりと遠くを見るように話し始める。


「あれは、12年前の事で」

「女神様の降臨は、いきなりだった」


「当時は一族を率いて、良い立地の縄張りを守る為の戦いに明け暮れていてね」

「殺伐とした生活を送っていた、そんな時にだった」


「女神様から、アンナ(ユニコーン)を託されたんだ」

「それからは、アンナを守る事を第一に一族を率いてこの地まで、流れて来てんだ」


「ここからがお願いなんだが、アンナの事を秘密にしてくれないか?」

「女神様から託された聖獣がいる事が知れると、どの様な事が起こるか考えて見てくれ」


「......」


「命を狙って置いて、お願い出来る立場で無いのは判っている」

「それでも、お願いできないだろうか?」


「...........」


話しを聞いて、返事に困り、ニコラスを見ると。

ニコラスが笑みをこぼしながらこちらを見て、ロビンが決めろと目が語っている。


心の中で、お~れ?

ニコラスの意地悪。


事情を知ってしまえば、簡単に広めてよい話でない。

すると、選択肢は一つ。


「判りました」

「この話は、黙っておきます」


「ありがとう」


深々と頭を下げる、大狼ととアンナ。

ウンウンと頷く、ニコラス。



「では、改めて自己紹介をしょう」

「私はマカミ、狼一族の長をとている」

「そして、娘のアンナ(ユニコ)」


ニッコリと笑う。


「後ろに入る者達はダニエル・クラ―ン・ロレンジの三人だ」


ペコリと頭を下げる3人


「よろしく頼む!」


ニコラスが自己紹介で驚いて!

興奮気味で話を始めた。


「あなたが、賢狼マカミ殿ですか!」

「ロビン、俺達運がよかったぞ!」

「賢狼と言えば、魔人族では知らない物がいないほど有名で、敵にすれば厄介この上ない存在だ」

「よくもまぁ、命があったものだ」


ニコラスの語りに、マカミが少し照れている。

反応がかわいい?


今度は、うちらの番だ。


「僕はロビンです」

「そして、師匠(仮)のニコラス」


右手を上げて挨拶をする。


「この子が、ゴーレムのロック」


丁寧に挨拶をするロック。


「ニコラス?」

「あのニコラス?」


賢狼殿が驚いている。


「賢狼殿、どうしたんですか?」


疑問をぶつけるロビン。


「ロビン君、ニコラス殿は良い意味でも、悪い意味でも有名でな」

「若い頃はニコラス殿が通った後には、ぺんぺん草すらも生えないと言われる程の荒くれ者だったんだ」

「それが、いつのまにか魔人国で三巨頭の1人に数えられる様になったが、確か弟子は取ったことは無かったと思うのだが?」


「賢狼殿余りいじめないで下さい」

「昔は荒れていましたが、今は改心?して初めて弟子(仮)を取り、迷惑が掛からない様に、田舎で暮らしているのですから」


痛い過去をバラサレテ少し恥ずかしそうだ。


「ただ、ニコラス殿が本気だったら、最初の時点で一族が滅んでいただろう」

「そしたら・・・」

「そんな事は考えたくないな」


「それは、仮定の話しで意味は無いでしょう」

「これからの事を考えましょう」


ニコラスの提案で、ニコラスと賢狼は夜遅くまでこれからの事を、話し合うのであった。





つづく









最後まで読んで頂いてありがとうございます。

評価、ブックマークを頂けたら幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ