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魔人族の王都に出発したら2

昨夜?の騒動からは、異状は無く。

朝を迎えた僕達は改めて、昨夜?の事の話をしていた。


「結局は、昨夜の魔物たちの行動は何だったんだろう?」

「襲わずに、取り囲むだけで何もしないで引き上げたし」


「簡単に考えて、何かが有る事は確かだと思う」

「魔獣達の方からあれだけの事をして来るのだから?」

「確かめに行くか!」


「えっ!」

「止めましょう」

「無益な争いになるだけだし」

「こわいし!」

「君子危きに近寄らずって言うじゃないですか?」


ことわざを用いてせっとくを試みるも無駄であった。


「売られた喧嘩は、高く買わないとな!」


ニッカと笑いながら、山道を進む事が決まる。

ニコラスは火に油を注ぐのが大好きみたいだ。


「ハァー」


大きなため息をつきながら諦めた僕。


「まぁ、危なかったら助けてやるから」


「僕だけ?????」


「そう、ロビンだけで戦ってくれ」

「頑張れよ」


「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーー!」


思わず絶叫してしまった。






「では、行きます」


覚悟を決めて、道を進んで森に入っていく。

周りには、いつでも襲えるように準備万端で魔物達が取囲んでいる。


緊迫感が辺りを支配していく・・・

僕を中心にして12体のゴーレムに剣を持たせて配置、そして先頭はロックに任せてある。

ニコラスは僕と後衛のゴーレムの間に陣取って、この状況を楽しんでいるみたい。

表情に余裕を感じる。


魔物達はこちらを囲みながら、僕達に合わせて進んでくるが戦端を開いてくる素振りは無い。

あくまでも僕達を立ち去った貰いたいみたいだ。


進む事15分、緊迫感が辺りを支配したままだが、一つの事を切っ掛けに戦端が開かれる事となった。


パキ


ブゥァ


僕が山道に落ちている木の枝を踏んでしまった音が、周りに響き緊迫感に堪え切れなくなっていた魔物が攻撃してきたのである。


ロック達がすぐさま反応して防御態勢を取り攻撃を阻止する、ニコラスは目線で攻撃して来た魔物を射抜き、僕は五芒星陣を地面に描きすぐに発動させると五芒星陣の助けを借りて、結界魔法を発動させた。

僕が結界を発動させたことで、攻撃をしに来ると思った魔物達が一斉攻撃に出て来る。

攻撃は、魔道系だけではなく、矢や石・岩が無数に飛んで来るが守りに徹してロック達が剣で切ったり、叩き落したり僕が盾で受けて必死に対応する。

ニコラスは鼻歌交じりで、僕の対応しきれない所をフォローしてくれてなんとか、攻撃を防げていた。

しかし、多勢に無勢である。

数の暴力で潰されるのが目に見えているので、早速勝負に出る。

出し惜しみは無しだ。


「ロック少し頼む」


そう言うと、魔法陣の上で目をつぶって詠唱に入った。


「*******************」

「*******************」

「*******************」


詠唱に集中しているから気が付かないが、早くもピンチに陥って来た。

ニコラスもたまらず、監督では無くプレイヤーとして防御に周ってくれている。


詠唱中に五芒星陣が輝き出して、その輝きが盾に移り盾が光り輝きだした。

詠唱が終わり、目を見開いて!


「ハァーツ!!!」


気合一閃、僕の手前の空中に大きな魔法陣が浮かび上がり、攻めて来ている魔物達の攻勢が、少し弱まった。


「顕現せよ、火の鳥!」


叫びながら、アイテムポーチから取り出した魔石を魔法陣に向かって投げた。

すると、魔石が魔法陣の中に吸い込まれたとき、魔法陣より火の鳥が現れた。


「クェェェェェェ----!」


大きな鳴き声と供に!

白く光り輝く火の鳥は、直ぐに魔物達に群に恐ろしい速さで突っ込んで駆逐していく。

ものの2.3分で周りを取り囲んでいた魔物達をすべて駆逐したのである。

火の鳥恐るべし!


駆逐し終わると、僕の盾に止まりほめてほめてとアピールしてくる。


「ありがとう助かった」


「ピュュユユルル」


嬉しそうである。


「皆大丈夫か?」


ロックに聞くが、問題なしと返答があり、ニコラスを見ても何事も無かったように立っていた。

しかし、気を緩めた訳では無い。

魔物の本隊が控えているのが判っているからだ。

ただ、魔物本隊に動きは無い。

此方の出方を伺っているみたいだが。


「ガキィ」


素早く音の方向に向くも何も無いが。

ゴーレム一体の左腕に牙の後がある。直ぐに警戒態勢を取るも。


「ガキィ」


「ガキィ」


と死角から攻撃をされて削られていく。

魔力の気配も判らないし魔力系の攻撃でないので結界も働かない。見事なヒット&アウェイだ。

ただ、このままではやばいので、火の壁を僕らの回りに張り巡らす。

しかも二重に!

芸が細かい事に、外の壁は高く炎の温度が低めで作り、内側の壁は高さを少し低くする代わりに、温度を高くして白く輝く壁にしておく。

敵から見えない様にして、これで、撃退する事が出来るだろう。


ただ、ここから移動する事も出来なくなってしまった。


「ニコラス、敵本隊に此方も反撃に出るよ」


ニコラスがうなずく。

念の為、確認を取り火の鳥を上空に飛び立たせると。


「*************」


詠唱を再び始める。

五芒星陣が光だして、その光が盾に移り盾が白く光り輝く!


「ドッテ」


後方で何者かが倒れる音がする。

それにかまわず。


「いけ、ヘルフレイムキャノン!」


ロビンは、自分の最強攻撃魔法を撃ち出したのであった。




つづく






最後まで読んで頂きありがとうございます。

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