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5話.行動(1)

「えーっと……。君、名前は?」


女の子はポカンと俺を見つめていたが、おもむろにクルリと俺に背中を向けた。

背負っているリュックには、『凪』という文字が刺繍してある。


「ナ……ギ……?ナギちゃん?」


尋ねると、その子はまたクルリと俺の方を向いて、コクンと頷いた。


「あー……ごめん、凪ちゃん。ちょっと引っ張ってくれる?面白いくらいメリ込んでるから。」


笑って凪ちゃんに手を差し出すと、凪ちゃんは俺の手を取り、周りをキョロキョロしてリーヴとギンとノアが話し込んでるのを確認してから

俺をボコッと引き抜いてくれた。


「ありがとー!!凪ちゃんも結構力が強……ムグッ」


俺の口を塞ぎ、凪ちゃんは首をすぼめて右手の人差し指でシイッと口の前で合図した。


凪ちゃんは、もしかして言葉が話せないのかな?

それを知られたくない?……いや、知られたくないのは、俺を引き抜いた時に俺が言った『結構力が強い』の方かな??


ひとまず、俺は凪ちゃんの手を引き、リーヴ達の元に合流した。


「ねぇ、俺達これからどうなるの?」


俺がリーヴに問いかけた瞬間、何かが大きく揺れた。


「うわわ!?何!?」

「隣だ……」


コンテナの壁に耳を当てているリーヴが呟く。


隣のコンテナが動いたのかな?


「何?治療してもらえんの?治療待ち?次俺らだよね??」


ホッとして振り向くと、俺以外の4人の顔は、まさに顔面蒼白ってやつだった。


「言っただろ。スクラップだ。」

「え………えー……?それ、冗談だよね?だってそれ、殺人…………」


俺の言葉にリーヴがピクリとしたが、もう時間がないからとギンがテキパキと説明を始めた。


「本来、ここに入れられた時点で目が覚めるなんてありえないんですよ?

普通ならスリーピングモードのまま、スクラップ場にコンテナごと放り込まれて、僕達はスクラップされます。

その後に、リサイクル可能な部分のみを回収し、残りは溶かされて次に作るアンドロイドのベースにされるのです。」



えーーと。どうしよう。何言ってんのこの子?

これは俺の記憶がないからなのかな?それとも、ほんとに俺アホなのかな?



この子……アンドロイドって言ったんだけど。



え……何………?もしかしてここにいる4人って全員アンドロイドなの?

そんな奴らと一緒にいる俺……記憶はないけど、俺もアンドロイド……ってことなの!?


頭ん中ぐちゃぐちゃなんだけど、今はそれよりもマズイ状況がある。

スクラップ場に運ばれるコンテナって………多分次はこのコンテナだ。


リーヴが俺達に向かって言った。


「せっかく奇跡的に目を覚ましたんだ。このまま大人しくスクラップになるのを、待つ奴はいるか?」


当然、頷く奴は一人もいなかった。


「コンテナを壊そう!!少しでも壁の薄い部分があるかもしれない!!探して!!」


ノアがコンテナの壁をコンコンと叩き始めた。

少しでも薄い場所を探して、あの馬鹿力で壁を破壊するつもりか。


そんな時、俺はノアを最初に見た時に感じた事を思い出した。


「風!!風がどっかから漏れて来てた!!ノアの髪の毛が、少しだけど揺れてたよ!!」

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