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第3話.リーヴの過去(3)

「俺達は、結局交互に3回ずつ死んだ。

わざとこうしてる事で、人間共に反抗してる気分になったからな…。そこまで辛くはなかった。

だが……ラスは少しずつ喋らなくなっていった…。

勝ったのはどちらか1人だから、今までの様に乾杯も出来なくなったしな……。」



リーヴが人間に殺されたと言っていたのは8回……。

つまり、これで終わり……って事になるんだよな?



「じゃあそのすぐ後に、人間VSアンドロイドの戦争が始まったの?」


俺の問いに、リーヴは静かに首を振った。


「まだなんだ。俺達が交互に死ぬもんだから、結局どっちが強いのか分からない。

金持ちはな、なぁなぁってのが嫌いなんだ。バカみたいにスリルを求める。


そこで、俺達の飼い主は大金を叩いてキメラアンドロイドを2体買ったんだ。」


「キメラ……アンドロイド??」


「当時のロボット工学者が研究していた中でも、最先端の技術だった。

色んな動物の良い所だけを付け足しして作った、化け物ロボットだ。」


まぁ……人間に限りなく近いアンドロイドまで作っちゃうんだもんな。

けど、化け物みたいなロボットまで作れるのか……。


「俺達は、それぞれ別の場所でキメラアンドロイドと闘わされた。

その時、俺は飼い主に言われたんだ。


『このキメラを殺せず、お前が死んだら お前らアンドロイドはもういらない。ラスも殺して捨てる』と。


俺は無我夢中でキメラアンドロイドと闘い、ボロボロにはなったが なんとか勝てた。

俺達の方が、実力はキメラアンドロイドより上だとわかった俺は

きっとあいつも勝つと確信し、久しぶりに乾杯が出来ると 楽しみに檻の中でラスが戻ってくるのを待ちわびた。


しかし……


いくら待っても、ラスが檻に戻って来る事はなかった。」


「な……なんで!?ラスさん、キメラアンドロイドに殺されちゃったの!」

「あぁ…」

「だって……リーヴと互角の強さだったんでしょ?」



リーヴは1度大きく息を吸い、ゆっくりとそれを吐くと

信じ難い真実を口にした。


「飼い主がな、俺の檻の前に来て 笑いながら俺に言ったんだ。


『ラスには、全く逆の条件を与えた』

『キメラを殺せば、リーヴを殺すと言った』と。」


「な……!?なんでそんな事!?」


「2つ、実験したかったんだと。

1つは、単純に自分が飼ってるアンドロイドでキメラを殺せるのかが見たかった。

もう1つは、親友の命を秤にかけられた時、アンドロイドは自分の命を捨てるのかどうかが見てみたかった。


そう言って、飼い主は満足そうに笑った。


飼い主の賭けだけではなく、ただの興味の為に………

俺は生き残り、ラスは俺の為に死んだ。


………俺は、初めて人間に殺意が沸いた。いや、沸いたというより自覚だな。殺意という感情を初めて自覚したんだ。命令ではなく、自分の感情で…心の底から目の前のコイツを殺したいと思った。」

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