第40話.人間のコロニー(3)
ノアの態度とか空気とか……。
とてもじゃないけど、笑ってられる状況じゃないと思うんだけど。
とてつもなく、心が広いんだろうか…。
「せやけど、自分らはこのままずっと この地下におるつもりなん?」
「だから、その『自分』っての、やめてもらえる?ややこしいんだけど。」
「はははっ。すまんすまん。癖になってもーてん。」
「……で?何だっけ?やだもう。何の話してたか忘れちゃったじゃない!!」
「あははははははっ!!」
「はぁぁ!?何がおかしいの!?何の話してたんだっけ?って聞いただけなのに。羨ましいわね。笑いの沸点低そうで。」
「はははっ。やから、中野博士のコロニー行けば、何か希望が見つかるんちゃうか?っちゅー話やで。」
すげぇよ。
ノア、腹立つ事しか言ってないのに 笑顔で返してるよこの人。
「私達が、人間の言う事を簡単に信じるとでも?」
「そんなん、こっちも同じですやん。今俺らは、あんたらに虐殺されとんねんでー?」
「それは、あんた達が私達アンドロイドを奴隷の様に扱ってたからでしょ!?アンドロイドには、自由も権利もなかった!!」
「俺らの先祖さん達がやった事や。俺らはそんな事してへん。」
「親のケツを拭くのは子供の役目よ。」
「なら、あんたらアンドロイドの親は俺ら人間やで?ケツ拭いてくれるん?」
「…………………え。」
ノアは、ポカンとして「あれ?」と、首を傾げながら俺を見た。
あぁ…本当に凄いなこの子は。俺を散々目ん玉だけでスルーしてた事すら忘れている。
「うん。謝ろうか。ノア。」
「……………」
ショボーンとしているノアをなだめて、謝らせてこの場を収める。
今の俺がやらなければならないのはコレだ。
このじゃじゃ馬をなだめられるのは、今俺しかいないのだから。
すると、久遠が俺達に笑いながら言ってきた。
「まぁ、うさんくさいっちゅーのは当たっとるがなww。裏があるのはもちろんやっちゅー話やwwww話が早うて助かるわぁー姉ちゃん!!!はははははははっ!!」
久遠、手を叩いて大爆笑。
はははははは。
…………謝らなくて、いいや。




