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第20話.初めての戦闘(3)


爆風が収まり、辺りを覆っていた煙が風で流されて行く。


パラパラと木の枝が落ちる音が、余計に不安を掻き立てた。


予想していた規模の爆発をかなり超えた大爆発。

それが起こった事はすぐにわかった。


「ノア、凪ちゃん……っ……」



一番近くに居たのは、あの2人だ。

煙がなくなり、やっと爆発した場所が確認出来た俺の目に映ったのは


あのスパイ2人がいた周辺の木々がほとんど倒れ、残った幹が焦げ付いてブスブスいっている姿だった。



「ノア!!!凪ちゃん!!!」


急いでリーヴと共に木を降りる。


慌てて2人が飛び込んだ場所まで走ると、ノアが頭を抑えながら起き上がった。


「な……何……?今の……?」


ノアが凪ちゃんを抱き抱えて地面に伏せたおかげで、下の凪ちゃんも無事だった。


「ねぇ、何が起こったの!?あいつらは!?」

「あっ……」


振り向くと、それはもう惨劇としか言い様がない状態。

1人は頭を吹き飛ばされており、豚に近かった方のスパイに至っては………上半身が吹っ飛ばされていた。



「う………」


あまりの悲惨さに、思わず口を押さえる。



ギンも、メルと共に走り寄って来た。


「どうして、あんな規模の爆発になったんです!?豚はあんな爆発しませんよ!?」

「撃った瞬間に、小さな稲妻の様な物が豚の周りから出ていた。おそらく、あれが爆発の規模がでかくなった原因だと思う。」

「稲妻?」

「あ、俺も見た。電気……みたいな……電流?みたいな。パリッて音がしたし。」

「うん。電気の様な感じだったな。」

「それが引火し、爆発と合わさってあんな規模の爆発に……」

「でも、何で電気が?」

「…わかりません……。豚には、その様な特質ありませんし……」


ノアが、頭を押さえながらフラフラしている。

やはり衝撃はかなりのものだったのだろう。


「とにかく、これだけの爆発だったんです。すぐに誰かは来るでしょう。ここを離れた方がいいです!!」

「そうだな。ノア、歩けるか?」

「うん………。平気。耳がキンキンするけど。」


「アチカラ、ダレカクルデスヨ」


パタパタ飛んでいたメルが俺に向かって言う。

通訳してくれる人、という認識なのだろうか……。


「誰か来るって!!早くここから離れよう!!」



俺達は急いで爆発現場から走って離れた。

ノアが辛そうだったので、おんぶすると言ったら 速攻でのしかかって来た。

よほど辛かったのか……。



少し走ると、森の中にも関わらず ゴツゴツした岩場に出た。


「洞窟がいくつもある。一番見つかりにくい洞窟を見つけて、そこで一度休もう。」


リーヴの提案に、全員が力なく頷いた。


初めての闘い。

もっとちゃんと成功するはずだった。

まさかあんな大きな爆発になるなんて、誰も予想していなかった。


結果、ノア達が戦わずして2人とも倒す事は出来たが……

もし、あの時 リーヴの声が少しでも遅かったらノア達は間違いなく巻き込まれていたと思う。


リーヴが見つけて来た洞窟に全員が入り、ノアを横にならせてから 俺はノアの横に座った。


あの電流みたいなやつは、何だったんだ?

豚にはそんな特徴がないのなら、外から電流が流れ込んだって事になる。


カタカタ震える俺を見て、リーヴが「寒いのか?」と声をかけてきた。


「……少しね。」


そう答えた俺だったが、本当は怖くて震えが止まらないんだ。

誰か巻き込まれていたかもと思ったら、震えが止まらない。


俺も戦い方を習ったり、知識をもっと教えて貰ったりしなくちゃいけない。


今日、改めてそう思った。

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