一章 恋愛感情とは何か(序論)
ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ
朝からうるせーなと思っていたら目覚ましだった。
俺は目覚ましを切って上半身だけ起こした。
何か首が痛い。昨日勉強したせいだな。にしても目覚ましに起こされた朝は全然良い朝じゃないな。
俺はスマホを取り、時間を確認した。今の時間は六時ちょっと。昨日はだいたい一時くらいに寝たから(ってそしたら昨日じゃなくて今日だな)だいたい五時間くらい寝た。そりゃ眠いはずだ。高校入ってからはだいたいこの生活だ。慣れたと言えば慣れたがやっぱ朝は眠い。早く着替えて飯食って学校に行こう。そしたら少しは目が覚めるだろ。
俺の通っている学校は少し遠い。確か中学の時の通学時間は十分くらいだったはず。今はその六倍で一時間くらいかかる。まぁ、中には二時間かけて学校に行く奴だっているからそう考えたら近い方かもしれない。
あと俺の学校は結構頭いい学校だ。公立校で難関大学目指すならここみたいな学校だ。勉強はもちろん難しい。だが俺は勉強だけは出来るのでレベルが高いと言われるこの学校で、一年の時からずっとトップの成績をキープしている。俺の数少ない自慢出来ることだ。かなり努力した。俺は結構な努力家だ。
いつもより二本くらい早い電車に乗った。今の時間は6時50分くらいだから学校には7時40分くらいにつく。なんかめっちゃ早い。この時間学校に誰かいんの?つーか門開いてんの?
問 だったらなんで早く出たんだよ。
答 なんとなく。
なんとなくか。なんとなくなら仕方ないか。と自問自答しているうちに降りる駅に着いた。
にしても通勤ラッシュって混むね。もう慣れたけどやっぱやだな。なんか疲れる。何でだろう。
とまぁそんなこんなで学校に着きましたがおお門開いてる。開いてなかったらどうしようかと思ってた。まぁ次の日からこの時間帯には来ないけど。
今日は新学期が始まってつまり高校二年生になってまだ数日しか経ってない4月15日。別に特に何もないけど早くきた。
二年生の教室は三階にあり俺のクラスは2−Dこの学校は7クラス在るから教室は真ん中のあたりにある。
俺は他のクラスを少し覗いてくが来てる人はそんなにいない。多分全クラス合わしても30人くらいだと思う。あれ結構居るな。優秀だなこの学校。しかも来てる奴はだいたい自習している。おいおい学年一の俺でも早く来て勉強しないんだぞ。ナルシストかよ俺。いやツッコミ違うだろ。何で俺より勉強してんのに俺に勝てないんだ。やっぱナルシストだな俺。俺のクラスでも例外ではなく早く来てる奴は自習をしてた。本当優秀だなこの学校。
「ヨッ!!景。お前がこの時間に来るとか珍しいな」
急に後ろから声をかけられた。俺の名前は淀川景だ。それ以上それ以下でもない。
声をかけてきた相手は鶴橋優斗。俺の友達だ。こいつの特徴と言えばほとんどの人がカッコいい(外見)と言う。しかし外見以外は残念で勉強と運動両方出来ない。だからこいつが自習するのは想像出来ない。まぁ運動については俺が言えることじゃないか。俺も運動出来ないからな。
「で何だ。まさか自習か?」
「いや違うけど?てゆうか俺は勉強しない人だから勉強しないよ?」
「勉強しない人って何だよ……仮にも高校生何だから勉強はしろよ。つーかお前もしかしていつもこの時間にきてるのか?」
「仮じゃねーけどな。そうだよ。まぁ家が近いしな。7時半に出ればこの時間につく」
確かにこいつの家はこの学校の近くだ。
「しかし何故この時間?早く来ても自習しないだろ?」
「それはだな……なんとなくだよ」
「なんとなくか。なら仕方ないか」
「そうゆうこと。ところで何故景はこんなに早く?自習でもするのか?」
「俺も何となくだよ。なんか気分がな」
「だよな〜。やっぱ気分がな〜」
何か伝わったぽい。何でだ?
「それはそうとで自習はしないんだよな」
「ああまぁするつもりは無い」
「じゃあさこの前の話の答え聞かせてくれよ」
「この前の話?」
「ほらあの恋愛感情のやつ」
「ああそういえばそんな話してたな」
「そうそうその話」
この前の話って言うのは2日前の放課後に話した恋愛感情の話しのことだと思う。何故2日前かと言うと今日が月曜日だからだ。日曜日を挟んでるからな。入学した時は驚いた。土曜日に授業があるって聞いて。
何で土曜日授業あんだよ。休ませろよ。っと話しがそれた。
まぁ恋愛感情って何だろうねって考えて、考えがまとまったら話し合おうとかそんな話しだったような。
「ほんで考えまとまった?」
「ああまぁな」
「ほうじゃあ聞かせてくれよ」
「良いけどさ座ろうぜ。さっきからずっと立ちっぱなしだぞ」
「そうだな。」
俺は自分の席に移動。優斗は俺の前の席に移動。ちなみに、優斗は俺の前の席ではない。まぁ前の席の奴もまだ来てないしいいだろ。
「では聞かせて貰おうか。」
「そんなに面白い話しじゃねーぞ」
「いいって。さぁこい」
「えーっとだな。まず恋愛感情の意味を調べたんだ。まぁ、そこには相手を大切に思う気持ちが恋愛感情だとか載ってたんだ。まぁ、俺には存在してないもんだからあってるかどうかわけんねーけど、恋愛感情ってさ誰からも教わることが出来ない物なんじゃねーかと思ったんだ。相手を大切に思う気持ちとか言ってるけどさ、いまいち大切がどのラインかがわからねーんだよ。つーか多分人によってそのラインは変わると思う。だから恋愛感情は他人に教わる物じゃねーってことだ。自分の中にそっと秘めておく物なんだと考えた。まぁ恋愛なんざしなくても人は生きていけるからな、俺には必要無い。と思う」
いやー長かった。よく噛まずに言えたな俺。文章の力ってすごいね。
「何かいろいろと考えたね」
それが感想だった。いやもうちょっと言うことあったでしょうよ。
「それが感想かよ……」
「う〜ん特に他はないかな」
こいつ絶対感想文とか書けないな。
「そうかよ。じゃあ、お前は恋愛感情をどう考えたんだよ」
「わからないから聞いたんだよ」
「ちょっとは自分で考えろよ……」
そんな当たり前だろみたいな顔されてもな。
「考えてもわかんなかったんだって。そんなことより龍也達が来たみたいだぞ」
優斗の言うとおり龍也達が来た。龍也達。達という漢字が付くので龍也一人ではない。まずは龍也。フルネームは鴻池龍也。身長は180くらいで体重は知らん。ただ何っていうかゴツい。バスケ部だしな。ゴツいから目立つ。人はこれをゴツ目立ちと言う。俺だけだが。
そしてその隣にいるのが桜宮香織だ。桜宮は女子生徒です。女子何だが何と言うかオーラがすごい。実際に会ってみたら分かる。身長は少し見下ろすくらい。俺の身長がだいたい175だからどれくらいだ?まぁ女子にしては高いと思う。体重は知らん。俺の友達だと思う。
うん。友達ってどっからどこまでなのかが分からない。まぁ話すことには話す。この際同級生でいいか。
そしてその近くにいるのが平野加美だ。同じく女子生徒 。同級生だ。身長は今宮が少し見下ろすくらい。だから俺が見下ろすくらい。つまりどのくらいだ?体重は知らん。俺は友達だと思ってます。何のアピールだ。
そしてその後ろに何とかさんと何とかさん。すいませんまだ名前覚えてないです。勉強は出来るのにな。何の自慢だ。優斗と龍也と今宮と平野は一年の時から同じクラスだったから覚えている。正直このメンバーで揃って同じクラスになった時はビックリした。おそらく俺の主人公補正が輝いたのでしょう。
しかしどっからどうみても龍也のハーレムにしか見えない。
「お前ら一緒に登校したのか?」
一緒に登校してるとか主人公よりモテるキャラいらねぇ。あ、そうか龍也も主人公なのか。なら納得。
「いや俺は朝バスケの朝練あるから。香織達はその練習見てただけだよ」
なんということでしょう。朝練を見ていたではありませんか。やべーキャラ崩壊してきた。
えーとまず朝練を見ていた。どんだけ龍也のことが好きなんですかみなさん。別に違うよな。あれだよな。ノリってやつだよな。まぁ千歩譲っても龍也のファンだよな。そしてサラッと当然のように今宮の下の名前を言ったぞ。かっこ良すぎだろ龍也。でも主人公の座は渡さん。
ただしこいつにも欠点がある。それは勉強が出来ないことだ!!まぁ俺に勝てる奴は居ないけどな。このセリフ悪役が使う言葉だよな。しかし大丈夫。主人公は何喋ってもカッコいい。よね?
「そうだ龍也。この前の話覚えてるか」
俺がくだらないことを考えていると優斗がそんな事を言った。なるほど確かに龍也君はモテますからね、さぞかし恋愛感情についてよく理解されていらっしゃることでしょう。
「この前の話って何?」
「恋愛感情の話だよ。金曜に話してた」
「ああ……」
どうやら思い出したみたいだ。
「で、どう考えたんだよ」
気になったので俺から聞いた。ほら何か見習うことがあるかもしんないし。
「しかし恋愛感情か……なかなか難しい話をしてるな」
お前にとっちゃ難しい話じゃねーだろと思いました。思っただけで、口に出してないからセーフ。
「で、どうなの」
優斗は興味津々な目で龍也を見ている。
「う〜んまぁ心の中にあるんじゃないかな」
「適当すぎるだろ……」
思わずツッコミを入れてしまった。だって仕方無くね。心の中ってどういうことだよ。
「何か分かんねーけど分かる!」
俺はお前の言ってることが分かんねーよ。分かんないけど分かるってなんだよ。その意味が分かるのは優斗だけだ。
「そうか。ありがとう。でも、俺も分からないけどね」
だろうな。
「それより何でお前は堂々と椅子座ってんだ?」
俺は優斗に言った。だってな。
「え?」
「いや、え?じゃなくてお前が座ってる席龍也の席だろ」
「え?あ、やべっ!ごめっ龍也!」
「いや大丈夫……ではないけどいいよ」
「つーかそろそろ座れよ。HR始まるから」
「でたー優等生キャラ」
「キャラじゃねーよ……」
俺は優等生だ。
「俺は優等生だ。」
「何で心の中読むんだよ。怖ぇよ」
まさか他のも読まれてたのか?怖ぇ
「俺は何でも知っているからな」
ドヤ顔で優斗が言う。殴ってやりたいその顔面。
「……と言うのは冗談で、俺は優等生だ的な顔してたから分かったんだよ」
そうか?そんなに分かりやすい顔をしていたのか?
「まぁいいや。HR始まっから戻ろっと」
優斗が自分の席に戻る。
俺の席から左の方に桂馬跳びしてその左隣の席が優斗の席だ。
桂馬の動きが分かんなかったらググってください。ちなみに俺の席は廊下側から数えて三列目、前から五番目のとこだ。さて問題です。優斗の席は廊下から数えて何列目、前から何番目でしょうか。正解は……CMの後で。
桜宮達を見ると、女子達で仲良く喋っていた。いーなー俺も混ざりたいなーとか思ってねーからな。
キンコンカーンとかまぁよくあるチャイムが鳴って全員席に着いた。
さて、ここでもう一度問う。恋愛感情とは何か。答えは……分からない。だって今日聞いたのが心の中にあるってやつだけだからな。知らなくて当然なのか。やべーな。ここまで答えが出ないのは何年振りだろうか。はい、ナルシストタイム入りました。もう今日のナルシストタイムは全部使っちゃったな。
しかし本当に恋愛感情とは何だろうか。おそらくほとんどの奴が分かんないと答えると思う。
まぁ、今は分からないままでいいんじゃないだろうか。後々分かれば。
今日の成果 恋愛感情とは何だろうか。
いやこれ成果じゃねーだろ……。