表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

雲の在り方

意見・感想・評価はどんどん書いてください。

 あたしは走りました。

 足は血でいっぱいになったけど、走らないと、逃げないと、隠れないと

 怖くてでっかい黒い人に連れて行かれちゃう。

「ハァ、ハァ、ハァ」

 どれくらい走ったか分からないけど、やっぱり疲れちゃいました。

 足がガクガクしています。

 あたしは少し休むためにどこか隠れる場所を探しました。

「あそこに隠れよう」

 あたしは周りに黒い人がいないかを確認してから草むらの中に隠れました。

「あたしの服、ボロボロになっちゃった。」

 あたしはずっと白いワンピースを着てきました。

 元々汚かったこのワンピースも黒い人から逃げてくる途中に土でもっと汚れちゃいました。

 それと足は血と土でもう赤色と茶色が混ざった色になっちゃいました。

 この色はなんていう色なのかなぁ。

 そんなことを思いながら足の傷をワンピースで抑えて血を止めようとしてました。

 なんでかはわからないけど、そうしないと胸がギュッてなっちゃいそうだったから。

 だからあたしは足をワンピースで押し付けて、赤色と茶色が混ざったあの色が白いワンピースを汚していくのをずっと見てました。

 ずっと見てました。

 ずっとずっと見てました。

 気づいたら時間が止まったみたいになって、何もかもが早く感じました。

 おかしいです。

 あたしは時間が止まったみたいに感じているのに、全部早いです。

 あの色がワンピースを汚していくのも、風で周りの木が揺れるのも、影が揺れるのも、あたしのちょっとした動きも、あたしがこうして考えていることも。

 止まって、早いです。

 そうしたら、なんか、すごく、悲しくて、痛くて、苦しくて、淋しくて

「うっ、ひっ、うぅ、んぅ、うぇ」

 泣いちゃいました。

 泣いちゃダメなのに。

 泣いちゃったらあの黒い人に見つかっちゃうのに。

 泣いちゃったらあの黒い人にぶたれちゃうのに。

 泣いちゃったらまた暗くなっちゃうのに。

 あたしはわかっていたのに

 泣くことしかできませんでした。

 あたしは何も感じないように体育座りをして目を膝に押し付けました。

 それでもやっぱり泣くのをやめれませんでした。

「うえぇぇぇっ、ううぅぅぅっ、ひうぅぅぅっ」

 どれくらい泣いていたかわかりません。

 だけどあたしが隠れてる草むらがガサガサって開いたからゆっくり上を見ました。

「……あ」

 怖くてでっかい黒い人がそこにいました。

 やっぱり見つかっちゃいました。

 あれだけ大声で泣いていたらので見つかるのは当たり前です。

 あたしは気付くと泣くのをやめて体が震えていました。

 そして自然と、独り言みたいに、言いました。

「いやだよ」

 捕まりたくないよ。

 戻りたくないよ。

 逃げたいよ。

 見逃してほしいよ。

 このまま帰ってほしいよ。 

 誰か

 誰かあたしを

「助けてよ」

 これは独り言。

 だから誰もあたしの言う事に応えてくれるはずありません。

 そうだ。

 あたしは独りなんだ。

 怖くてでっかい黒い人は独りぼっちあたしを見て笑ってました。

 そのうち黒い人は怒った顔をして、何か言った後にグーでぶたれました。

 それが、あたしが覚えてる最後の暗さでした。

一週間に1章は書きたいな~

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ