「虚像」
5月。ゴールデンウィークももう終わる頃。
「学校行きたくないよぉー。」
そう駄々をこねるのは幼馴染。
「でも明日には学校が始まる。」
「冷静に真面目なこと言うなってー。」
ここ1週間、同じような会話をしている。
「というかこの1週間、起きてはウチに来て、ご飯を食べてはウチに来て、時間の無駄遣い。」
「違うんだよー。こうやってゴロゴロしてたいんだよー。」
「怠惰。」
「ヒィン……」
なんでわざわざウチに来ようと外に出るのか。幼馴染といえど思考回路までは理解できない。
「でも私は何考えてるかわかるよー?今、きっと、私が何考えてるか分からないって考えてるんだよねー。」
「なんで分かる。」
「えへへー。私はなんでもわかるんだよー。」
「だって君は、私が作ったんだから。」
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