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お題シリーズ3

遠くの場所 坂

作者: リィズ・ブランディシュカ



 近くじゃない!


 ぜんぜん近くじゃなかった。


 お茶を片手に友達と楽しくお喋りしながら歩いていけるカフェだって、言ってたのに!


 うそつき!


 テレビの大ウソつき!


 私は、息を切らして登り坂の途中で立ち止まっていた。


 きっかけは数日前。


 テレビで見た可愛い内装のカフェに行ってみたいと思ったのが始まり。


 店内のレースのカーテンや、動物柄のテーブルクロスに一目ぼれしてしまった。


 写真撮って友達に自慢したいと思ったのだ。


 それで、紹介された通りの道順で、電車やバスをのりついで来たのが今日だったのだが。


「ぜんっぜん目的地につかないじゃないのーっ!」


 歩いても歩いても、到着しなかった。


 私はぜぇぜぇと息を吐きながら友達に電話する。


「という事があってね。むかつかない!?」

「むかつくね。けどよくある事だよ。勉強になったと思って、引き返しな」


 事の次第を話した私に、友人はきっぱりと非情な事をいってのけた。


 しかし無理だ。


「次のバスの時間、三時間後なんですけどーっ!」


 ここは田舎だったから。



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