プロローグ
はじめまして、赤羽孝弘です。
更新は不定期ですが、なるべく週に1~2更新します。
『主人公』になりたい。
だから、高校生の時、わざとかっこうをつけた。
小説の主人公みたいに、可愛い女の子達にモテたいので、小説を書いた。
自分が書いた小説世界は理想的な世界です。
その中、幼馴染は最初から主人公が好き。
高嶺の花としても、イベントが解決されたら、主人公のことを好きになる。
全部は主人公の都合のいいの展開。
でも、現実世界はそんなに優しくはない。
現実世界では、同じ年の血縁関係のない家族が存在しません。
たとえ隣に住んでいる幼馴染がいたとしても、毎日俺を起こしに来る、弁当を作る優しい幼馴染も存在しません。
学校では自分のことが好きな転校生や悩んでいる可愛い後輩も……
そして、大学生になったら、小説と現実の区別が分かるのは当然です。
昔のように「俺は…自分のキャラが大好きです……愛してる!!」みたいなことを言うのは恥ずかしいすぎて、今の俺にはできない。
せいぜい「あの子に似てる女の子がいるといいなあ。でも、そんな素敵な女の子が俺のことを好きになるはずがない、あははは……」
一体誰がこのくだらない世界を書いたの?
そんな変わらない毎日、異能力もない世界。
たとえこんな世界だとしても、自分が書いたヒロインみたいな女性はきっとあると思う。
だから、大学の入学式のとき、俺の幼馴染·長瀬千紗から「大学生になったら、何かしたいの?」と聞いたとき。
「彼女できるといいなぁ」
————と、思わず、返事した。
「…………」
「あははははは、彼女なんて……佑弥らしくない……」
「うるせぇ」
「孤高の狼は誰のことですか?あははははは」
「笑うな、それなら、千紗は何かしたい?」
「言わない……どうせ笑うに決まってるから」
「笑わないよ。俺は、そんなに信用がないか?」
「そうですよ」
でも、俺は本当にその願いを実現したい。
俺が書いたヒロインみたいな女の子と出会いたい。
それに、何故かヒロインみたいな女の子が現れる予感がする。
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