雨の日の新たな家族
ー第2話ー
雨だ。少年は始めに見た空を見上げてそう思った。
少年の容姿は8歳程の男の子。
髪の毛は腰程あり、服は上下黒いものだった。
「もう転生したのか・・・僕は。何度目かな。」
大人気な風に少年はそう言いながら、しばらくそのまま立っていた。
そうしたら一台の車が少年の近くに停まった。
その車には大人二人と11歳程の女の子が乗っていて、大人の二人は夫婦のようだ。
「君!大丈夫かい!?」
男性がそう言った。
「・・・え?」
少年は何を言っているのだろう?というような顔をしながら返事をした。
「そんなに濡れて・・・風邪を引くよ?」
男性はそう言いながら車から降り、少年に近寄った。
「君名前は?家は何処?送って行くよ?」
男性は言うと少年はこう返した。
「・・・何もないよ。・・・も家。」
少年は当たり前のように答えた。
言い慣れた台詞のようだ。
「・・・そうなのか。ではとりあえず僕等の家に来ないかい?
このままでは風邪を引いてしまう。」
男性は言うと少年は言葉に出さずに静かに頷いた。
数分程すると三人の家に着いた。
他の家に比べるとかなり大きな家だ。
庭も広く、手入れも行き届いてる。
「さあ、お風呂が湧いたから遠慮せず入ってね。」
優しそうに女性はそう言った。
少年は案内された場所へ行きお風呂に入る。
少年がお風呂の間夫婦は最寄りの警察に連絡し、
迷子や失踪届けが出てないか確認していた。
一通り確認した夫婦と少女は何やら相談している。
少年がお風呂から上がり、用意されてた服を着て三人の場所へ行く。
「どうだい?あったまったかい?」
男性は笑いながらそう言う。
少年は静かに頷いた。
「とりあえず座ろう。こっちへおいで。」
そう少年は言われながら椅子に座る。
「一つ質問して良いかな?」
男性は言う。
「・・・はい。」
少年は間をおいて返した。
「君はこれから行くところがあるのかな?」
男性は問いただす。
「ありません。」
少年は即答する。
「そうか・・・。なら一つ提案なんだが、この家で一緒に暮らさないか?」
男性は笑いながら提案すると少年は・・・
俯いてこう言った。
「・・・それは本気ですか?素性も知れない者を招いて。
もしかしたら・・・僕は、貴方達家族に災いをもたらすのかもしれないのですよ?」
少年は続ける。
夫婦と少女は真剣に聞く。
「【もう何度も繰り返した】事だから、もう隠さない。
僕と一緒に居た人は不幸になる。
なぜなら僕は・・・【世界の脅威】だから!!」
世界の脅威、それは全ての星の欠片の人間に災厄をもたらす者の呼称。
その呼称は全ての星の人間の本能な面に刷り込まれている。
この少年が災厄をもたらす者と言う事だ。
それを聞いても三人は驚かない。
「38人だ!38人僕に優しくしたが為に死んだ!」
言いきった少年は震えていた。
それを聞いた三人は顔をお互い確認し、男性は少年に優しく答えた。
「君の言うことが本当かもしれない。・・・でもね、私達の提案は変わらない。
ここで一緒に暮らさないかな?」
男性は提案を覆さない。
それを聞いた少年は逆に驚かされる。
「どうして!?【世界の脅威】を知らない訳じゃないでしょう?
なのにどうして!?」
少年は身を乗り出しながら問いた。
今度は女性が答える。
「知っているわ。でも私達にはそこは重要じゃないの。
私達は貴方という一人の人として接したい。
貴方という命を知りたいの。」
女性微笑みながら優しく答えた。
「そう!!だからね、私達と一緒に暮らそ!!きっと楽しいよ♪」
少女は無邪気に言う。
「うん、だからどうだろうか?私達と一緒に暮らして見ないかい?
そして君の心の内をさらけ出してくれないだろうか?
その小さな身体に押さえ込む思いを・・・。」
少年は三人の思いを聞き届けるとこう答える。
「良いんですか?僕は世界にとっても人にとってもただの恐怖でしかないんですよ?
・・・それでもここで暮らしても良いんですか?」
少年は最終確認とばかりに聞く。
それを聞いた三人は声を揃えて、
「勿論!!」
少年はその時三人家族の心の光に触れ始めたのだった。