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これで補習を終わる
しつこく訊く
訊く少年に銀河が言うと、彼は図星をつかれ苦虫を嚙み潰したような顔をしてダメージを受け、黙らさせられた。
「そこ、集中しろ」
教師が陽介を注意する。
言われ、ダメージを受けた陽介は、トボトボと言われたまま机に向き直った。
しばらくして、キコンカコンと学校独特なチャイムの音が教室へと鳴り響いた。
補習の残り八分があっけなく終わったのだ。
「――これで補習を終わる。成績不順の者は明後日に追試験があるから、忘れるなよ」
そうとだけ言い残して、教師は教室から出ていき、その後から補習授業に来ているクラスの四分の一ほどの人間たちがざわめき始める。
その中で陽介が銀河に声をかけてきたことは言うまでもない。