表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

動物哀悟

発破犬

作者: うどん

いつもの通り救いの無い話。

紛争地帯には、上層部の思惑はともかく、

現地では平和と正義の為に戦う戦士たちがいる。

血で血を洗う荒んだ環境の中、兵士達はキャンプに紛れ込んだ犬達に癒された。


ある日、兵士の一匹が犬を連れてきた。

弱って入るものの人懐っこく、小さくて保護欲を誘う犬だった。


しかし、その犬は敵国の人間が仕掛けた爆弾を身体に内蔵しており、

兵士達と共に粉微塵となった。








その犬の名前は、そうだな、仮にハッピーとしておこう。

ハッピーは母親を知らなかった。

気が付いたら人間達に育てられていた。


ハッピーはある日起きたら大怪我をしていて、

いつの間にかそれが治っていた後があった。

それから身体が少し重たくはなったが、

何とか生きていた。

その時には何匹か一緒にいた犬の内2匹はいなくなっていた。

爆弾を腹に仕込む手術に失敗したのだ。


ハッピーは人間達に優しくされた。

それはハッピーを人懐っこく、

人間の懐に入りやすくするためだった。

ハッピーがしっかり人間を信頼して、

ハッピー達を育てていた人間の敵国の人間が近づいて来た頃、

ハッピー達の飼主は、

ハッピーを捨てた。


そしてハッピーは、其処の国と戦争している兵士のキャンプに迷い込んだ。

其処にいた兵士達はハッピーの可愛さに瞬く間にハッピーを仲間の一員に招き入れた。

背負ったバッグに入れて写真を撮ったり、

集合写真を撮ったり、それはもう、彼らの親友になっていた。

ハッピーは人間を信頼していた。


だが、ハッピーはハッピー自身にそのつもりが無くても敵兵だった。

自爆兵だった。

兵士達はハッピーを兵器ではなく、仲間として扱ってくれた。












けれども、ハッピーは――――――――――――爆弾だった。

ハッピーと言う名前が色んな意味でブラックすぎる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ