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キャラ設定をしよう②



(うい)くん:小説を書いてみたい少年

(あや)ちゃん:書き方を教えてくれる少女



「ところで文ちゃん」


「何かしら、殴られたとか騒いでおきながら、私に介抱されたら機嫌を直した初くん」


「その説明いらないよね!?」


「文章に書かれてないからといって誤魔化せると思ったら大間違いよ」


「それをそっくりそのまま返したい!」


「それで、何が気になったのかしら」


「やっぱりスルーなんだ……。えーっとね、さっきキャラ設定回を途中で切ったでしょ? なんでそのまま続けなかったのかなって」


「それは、あんまり長くすると読む側が大変だからよ。面白いお話ならともかく、こんな説明がメインの小説を読むのって苦痛でしょうし」


「そうなのかな?」


「ましてやこれは初心者用なんだから、小説を読み慣れてない人も多いでしょうし」


「あー、なるほど」


「そう、初くんみたいなね」


「その一言は余計だよ!」


「さて、キャラ設定についての話の続きね」


「僕思うんだけど、変に話が長くなるの文ちゃんのせいじゃ……」


「そうね、ストーリーを考えてる途中だったわね」


「……そうだね(諦め)」


「異世界に召喚されて、お姫様を助けて、敵を倒すんだっけ?」


「あ、うん」


「じゃあそれで行きましょう。敵はどうする? 分かりやすく人類の敵である魔王にする?」


「そうだね、分かりやすいし」


「よし、決まりね。じゃあ、早速キャラを作りましょう」


「もう!?」


「ええ。プロットなんてこんなもんでいいわ」


「プロット?」


「作者が作る話の大まかな流れの事よ」


「へぇ、そういう言い方なんだ」


「そうね。大分簡単に言ったけどね」


「分かりやすい方がいいよ」


「あら、初くんも物分かりがよくなってきたわね」


「あーうん」


「さて、ここで必要となるキャラは誰かしら?」


「えっと、主人公?」


「そうね。まぁ、異世界転生もので、かつこんな主人公がいい! っていうのが無いなら、モデルは初くんでいいと思うわ」


「えっ、僕?」


「ええ。物語の主人公を作る場合、ざっくり分けて2つの種類があるわ」


「どんな?」


「理想型と共感型よ。理想型はそのまんま、みんなが憧れるヒーローね。共感型は読者に近い等身大の主人公よ」


「なるほど」


「で、初くんにはいま理想となる主人公イメージがないから、共感型にするのよ。その場合、平々凡々を絵に書いたような初くんが合ってるわ」


「なんか微妙に頷きにくい言い方だけど、そうだね」


「それに自分をモデルにしたらキャラがブレにくいし、自分だったらどうするか、で話を考えやすいしね」


「あー、確かにそうっぽい」


「主人公はそれでいいわね。ただし名前まで普通だと、さすがに目立たないからちょっとカッコいいのにしてね」


「カッコいいの?」


「ええ。主人公の名前がゴンタだとファンタジーに合わないでしょ? (ショウ)とか海斗(カイト)とか、そういうのにしときなさい」


「うん、分かった」


「次はヒロインね。これはもう理想そのまんまにしときなさい」


「あ、そうなの? また共感型とかないの?」


「初くんが女心を理解して、等身大の女の子を書けるならいいけれど?」


「よし、理想的なヒロインを作るよ」


「話が早くていいわね。じゃあ、ヒロインの名前と外見と性格を考えましょう」


「これもそんな細かく考えないの?」


「そうね、外見は髪と目と肌の色と身長と体型を決めておいて、性格も優しいけど芯が強いとか、それくらいでいいわ。後々、書いている途中に設定として矛盾しない程度に書き足していけばいいわ」


「書き足すの?」


「ええ。ストーリーだろうとキャラだろうとなんだろうと、設定は付け足したらどんどんメモを増やしていきなさい。忘れる事の防止にも、矛盾発生の予防にもなるから」


「うん、分かった」


「最初に簡単に作った分、物語と一緒に細かく作りあげていけばいいのよ」


「それでいいんだ?」


「それでいいのよ。ところでヒロインの設定は書けたかしら? 手間取るようなら、これも既存の人物やキャラを参考にしてもいいのよ」


「え、あ、うん。一応出来たよ」


「あら、早いわね。どれどれ」


「あっ」


「何々? 金髪碧眼で、スレンダーな美少女。身長は僕よりちょっと低いくらい。ふーん、普通ね。それで、性格はちょっと偉そうで毒舌な所もあるけれど、心根は優しい。あと貧乳を気にしてる」


「……」


「なんか面倒くさそうなヒロインね。初くんはこんなのが理想なの?」


「えーと、うん、まぁ、そうかな」


「何よ、歯切れ悪いわね。やっぱり理想ってわけじゃないの?」


「えっ、いや、そんなことはないよ。す、好きだよ、こういう子」


「なんで真っ赤になってるのよ。まぁ、いいわ。とりあえずこれでヒロインは完成ね」


「気付いてない?」


「なによ、何か言った?」


「う、ううん。言ってない、言ってないよ」


「そう? それならいいけど。じゃあ次は魔王ね」


「あ、うん」


「けど、例によって例のごとく、文字数が多くなってきたからここで切るわ」


「まぁ、そんな気はしてたよ」


「じゃあ、続きは次回ね」


「うん、次もよろしくね」


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