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かくれんぼ


 ホラーを書いてみました。

 一応ホラーです。




 見知らぬ座敷の中に、私は一人たたずんでいた。


 座敷わらしとかくれんぼ。十数えると、その子はいない。そしてそれっきり見つからない。

 上手だね、かくれんぼ。

 でも、あんまり上手だと、忘れちゃうよ。



 ふすまをじっと見つめると、思いが通じてすーっと開く。私が通るとすーっと閉じる。


 廊下をぱたぱたかけていく足音がする。

 あっちにも、こっちにも。

 本物はだぁれ?



 廊下に出ると、薄暗い一本道。

 なのに出口が見つからない。


 突き当たりなんてない、どこまで行っても先は真っ暗。


 ぺたぺた ぺたぺた


 廊下を進む。

 私は一人。足音は消えた。ううん、忘れた。



 後ろを誰かがつけてくる。でも、振り返っても誰もいない。


 私は突然走り出す。


 ばたたたたたっ

 ばたっ

 ばたたたっ


 ばだだだだだだだだだだだ…………


 誰?

 来ないで、あっち行って!


 でも、振り返っても誰もいない。


 すーっと開いたふすまにすべり込んだ私は、そのまま押し入れのふすまも開けて、下の段に身を隠す。


 見つからない。

 見つけない。


 見つけたら今度は……


 ふすまが開く音がする。ふすまが閉じる音がする。

 隣の部屋で、そのまた隣の部屋でも。この部屋でも。


 押し入れのふすまが開いて、その向こうには、





「おねえちゃんが鬼だよ!」





 誰もいなかった。




 廊下に出ると、いくつもの笑い声が駆け抜けていった。


 ルールなんて関係ない。


 これは、夢の中。

 無秩序な世界。永遠に、抜けられないかくれんぼ。


 途方に暮れた私は、やっぱり廊下を歩いていく。どこまでも続く闇へ。




 夢は無秩序な世界。

 そして、覚めたらそれっきり、忘れてしまう。

 そんなお話。




※同人誌『うさぎのホラー短編集』『うさぎの短編集』にも収録されています。

詳細は活動報告を読んでください。

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