おとな
sloth:
新入生は幼いよな。俺たちと一つしか違わないのに
ハリネズミ:
スロウスに同意する事に何故か抵抗を覚える今日この頃だけど、それは同意するよ。初々しくて可愛いよね。
sloth:
どうしてお前は言う必要のない嫌味を言ってしまうかな。
……別に良いけど。
それでさ、ちょっと思ったんだ。思ったから見てみたんだ。通学途中な。中学生を。
そしたら、あらビックリ。あいつら、スッゲー幼く見えるの。
不思議だよな~。
自分たちが中学生の時は「みんな一気に老けすぎだろ。俺たちもう大人の顔だぜ」って思ってたのに。
ハリネズミ:
それは、嫌味のお返しなのかい?
確かに僕はふけ顔だと自覚してるよ。
sloth:
ば~か。違うって。ハリネズミじゃなくて、みんながそう見えたの。
大人顔に。
ハリネズミ:
嘘を言わないでくれ。
中学時代の君の友達なんて、僕と、田中と、明智ぐらいじゃないか。
sloth:
どうして違うって言ってるのに、お前は嫌味で返すのかな。
そりゃ、俺には友達が少なかったけれど、友達じゃなくても顔は見られるじゃねぇか!!
まぁ、いいや。
な?
不思議だろ?
ハリネズミ:
不思議じゃないさ。
自分を大人と認識するのは思春期特有かつ普遍的な心理だよ。
事実として身体は急成長をするしね。
それに、きっと本能的に刻まれているのさ。僕らぐらいの年齢になると『大人にならなくちゃいけない』と思う心がね。
その本能が、錯覚させるんだよ。
『もう、僕らは大人なんだ!』とね。
繰り返すよ。錯覚なんだよ。
悲しいけれど、僕はまだまだ老けるのさ……。
それはさておき、もう一つ付け加えるならば、見慣れてしまえば、凸凹は平均化される。
美人は三日で飽きる、ブスは三日で慣れる。って聞いた事あるだろ?
見慣れている同年代については、平均化されてるのさ。
だから『大人になりたい本能』が『まだ残る幼い部分』を『慣れ』で見えなくする。
sloth:
相変わらず、脳内理論をさも真実のように語るよな。
今回は少し納得しちまったけれど。
ハリネズミ:
断言系は、論文の基本だよ。
説明する人が自信持ってなくちゃ、聞くほうも信じられないだろ?
まぁ、コレは論文でもなければ、正に実験も、データー収集もしてない、スロウスの言う通りに脳内理論ではあるけれどね。
いつもの事だ。細かい事を言うなよ。
モヤモヤが一つ解決したんだから、良かったじゃないか。
sloth:
でもさ、俺が不思議に思ったのはそれだけじゃないんだぜ。
こうも思ったんだ。俺が入学した時は上級生が大人の雰囲気あったし、思えば中学生時代も自分たちが大人顔になったと思いつつも高校生は更に大人に見えた。
でも、いざ自分がその年代になってみると、別に何でもないんだよな。
不思議だよな~。
ハリネズミ:
それこそ、簡単じゃないか。
君は人より成長が遅い。(精神年齢的な意味で)
だから、周りを見て『俺たちは大人だ』と思う。
自分を見て、『想像してたより、~~才って大人じゃね~な』と思った。
これだけだよ。
僕には想像できる。
君は何歳になっても、『想像してたのと違うよな~』って言うんだ。
sloth:
かもな~。
じゃあさ、じゃあさ!
いくつになっても付き合ってくれよ?
俺の、『違うよな~』に!!
ハリネズミ:
ふん……。
絶対に嫌だ!
僕はもう寝る。
ハリネズミさんはログアウトしました。
sloth:
あら?
怒らしちゃったかな。
先輩:
ふふ。
それも、簡単なことさね。
sloth君のデレのタイミングは法則性なく、h君はテレ屋なだけさね!
sloth:
先輩いたの?
いや、今日の話は、なんか、納得しちゃったからさ。
先輩:
そうかい。そうかい。
二人は、やっぱりカワイイね~。