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第725話

貴族の屋敷に向かう途中で街に寄り、ドモンがスカウトした数人の参加希望者を回収。

美少女、美熟女、スレンダー美女に巨乳美女と、着飾った女性達が自信満々の顔で自動車に乗り込んでくる。

超ハイレベルなナナ達の姿を見ても臆すること無く、自分が一番だという自信が感じられた。


女性はもちろんすべてドモンの好み。

ここにケーコがいたならば、嫌味のひとつも言われていただろうが、ケーコは会食に不参加で王宮で待機。

ついでに死刑囚であるボニーも不参加で、今頃ケーコの話し相手になっていることだろう。


「え?ドモンとサンは会食に参加しないの?」

「ああ。王族でも俺のことよくわからなかったくらいだから、貴族になんて全く知られてないんだよ。それでもなんとか料理人として参加出来るようにしてもらったんだ。良い女達を紹介できるって言ってな」とナナに答えた運転中のドモン。


「私はお酒が弱いですし、給仕していた方が落ち着きますので。それに給仕しながら、さり気なく奥様とシンシア様の手助けをするよう、御主人様たっての希望でして。万が一何かあった時、すぐに厨房へご報告することが出来ますから」笑顔で頭を下げたサン。

「確かにドモン様が同室にいないとなると、連絡する者が必要ですわね。サン、しっかり頼みましたわよ?」

「はい!」


サンはシンシアに良い返事。

以前の祭りの時のように酔って醜態を晒す心配がなくなり、サンは心底ホッとしていた。



屋敷に到着し、ドモンとサンは裏口へ。他の女性達は表玄関の方に。

以前法廷争いがあったという女性も参加するとの情報はすでに入っており、侍女や騎士など周囲の者は厳戒態勢。

ただ女性陣を迎えた貴族達は皆、優しい笑顔だった。


「ようこそ。さあ皆、今日は緊張せずに、ゆっくりと楽しんでいってくれたまえ」と言ったのはこの屋敷の主人である貴族。

「・・・そうね、せいぜい楽しませていただくわ。楽しくなくなるまでね」表情を変えること無く、スッと目の前に躍り出た終身刑の女。

「ニキータ・・・」


終身刑の女の名はニキータ。

もう二度とその顔を見たくはないと思っていたその貴族の顔を見て、赤いルージュを引いた唇の左右を少しだけ上げ、冷笑した。

先日その名を聞いたドモンが、格言めいたような言葉を呟いた。


「世の中に限界のないものがふたつある。女性の美しさと、それを乱用すること・・・だってさ」


ニキータはその言葉で自らの全てを吹っ切った。そして開き直ることが出来たのだ。

主人である貴族は、そんなニキータから目を離せずにいた。



会食を行う会場へ入室した一同。

会場は広過ぎもせず狭過ぎもしない、20畳ほどのリビングルーム。

もっと大きな部屋もいくらでもあったが、なるべく男女の距離が近くなるようにというドモンの要望でこうなった。


男性側は主人の貴族の他、友人知人の貴族4名を含む5名。

女性陣はナナ、シンシア、ニキータの他4名を合わせての7名。

横長のテーブル2つにソファーを4つ。そうしてまず男女向かい合わせになるように着席。


中世ヨーロッパのような時代背景での貴族の会食は、いわゆる結婚式のような食事会であるか、立食式で食事を楽しみながらダンスも楽しむのが一般的。

長椅子と長テーブルで向かい合いながら集団で食事をするのは、庶民が行うものとされていた。


ただ庶民の木製の椅子とテーブルとは違い、今回は豪華なソファーに大理石のテーブル。

当然このような形式の会食は全員初めて。


「こ、このように美しい女性方と面と向かって顔を合わせると、なんとも照れくさいものですなハハハ」

「フフフ・・・これは目のやり場に困りますな」

「・・・」「・・・」「・・・」「・・・」


お互い緊張はしているが、男性達はなんとか緊張を紛らわそうと会話をしようと試みている。

だが女性陣はなんだか品定めをされているようで、思わず口をつぐんでしまった。


そこへ最初の飲み物を持って、ドモンと侍女達がやってきた。


「へいお待ちっ!まずは冷たいエールをどうぞ!」

「!!!」「!!!」「!!!」「!!!」「!!!」


居酒屋スタイルで登場したドモンに驚く一同と、気まずそうに配膳を行うサンと侍女達。

ナナは慣れているが、もちろんこの場でまさかドモンがそんな事をしてくるとは考えておらず、思わず立ち上がって「ドモンってば!」と叫んだ。



ちょっと書くのに手こずっております。体調不良もあるし、色々調べなきゃならなかったりで。

てか中世ヨーロッパの貴族の会食が予想外なスタイルだったもんで、書き直す羽目に(笑)


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