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第718話

「ドモン様・・・とお呼びすれば宜しいでしょうか?」

「いやいやそんなバカな。ドモンと呼び捨てでいいよ、じゃない、結構でございますよドワーフ国王」

「そう言われましても・・・魔王様ですし」

「だから本当にたまたま押し付けられただけで、中身は見ての通りただの人間だから!いやまあ悪魔の息子らしいんだけど、なんか特別な能力を発揮するってこともほぼ出来ないし。爪が人より鋭いってのと、思考を誘導するのが得意かなって程度だよ。思い通りに人を操るとか出来ないからね?」

「ではお言葉に甘えてドモン殿と。言葉遣いはお互い気にしないようにした方が宜しいかな?」

「うん、それがありがたいね」


ドワーフ王国の王宮内の貴賓室にて会談をするドモンとドワーフ国王。

大きなテーブルに大臣達もずらりと横並びになっているが、ケーコの姿はなし。


ナナとシンシアがドモンの両隣を陣取り、サンはメイド服を着て囚人のふたりと一緒に侍女達の横へ。

妙に緊張感が漂う会話を繰り返していたが、要所要所でナナが天然っぷりを発揮し、すっかり場の空気は緩んでいった。


「えードワーフってすごーい!ドモンとは違って努力家なのね。ングッ・・美味し!この果実酒」ナナは酒まで貰って上機嫌。

「イヤハハ、このようなお綺麗な方に褒められると、我々もこそばゆいですな陛下」「うむ」

「エヘヘ~褒めたって何も出ないわよ?おっぱいはこんなに出てるけどねニヒヒ」

「おぉこれは困った。女神様がまたひとり我が国にやってくるとは。さささ良ければもう一杯いかがですかな?おい誰か!ドモン殿にも秘蔵の酒を持ってくるのだ」


ドワーフ国王もすっかり上機嫌。


「シンシア様の凛とした気品ある佇まいも素敵でございますよ。ワタクシも見習わなければ」と、とある大臣の妻。

「お噂はかねがね聞き及んでおりますわ!」「お会いできて光栄でございます!」大臣の娘達もご挨拶。

「こちらこそ。あなたは確か〇〇家の・・・」会食前に軽く下調べは済ませておいたシンシア。

「そうでございます!まあなぜゆえにワタクシなど・・・なんて光栄なのかしら」


他の妻や娘達もシンシアのそばの席へ。

元々名も知られたお姫様であるシンシアは、お嬢様達の憧れの的。


向こうでは勇者達に握手をねだる男の子達。

何人かの大臣や侍女まで挨拶をしている。


「私達、なんだかとんでもない人達の相手をさせられていたのね・・・」とボニー。

「こんなことならあなたみたいにもっと媚びを売るべきでした」終身刑の女が軽い嫌味を吐いた。

「なんですって?!」

「まあまあおふたりとも。あ、ほらお仕事ですよ」とサンがにこやかに制す。


ワイングラスから跳ねた雫が数滴大臣のズボンへ。

サンはすぐにハンカチを持ち近寄り、それを丁寧に拭き取った。


「すぐにお着替えのご用意を致します」

「ああいや、このぐらいなら結構だ」

「では新しいお飲み物をすぐにご用意させていただきます。大変申し訳ありませんが、今しばらくお待ちいただけますでしょうか?」

「お、おぉありがとう」


「灰皿をお取替えいたします。はい、かしこまりました。白ワインで宜しいでしょうか?お食事の用意が済みましたので、テーブルの上失礼致します」灰皿交換しつつ別の大臣からの要望を聞き、テーブルの上を片付けて布巾で綺麗に拭くサン。

「すまぬな」「ああ頼むぞ」「いやはや、なんと気が利く・・・」


ひとりで数人分の仕事を難なくこなすサンに、惚れ惚れする大臣達。

ドモンにアンゴルモア王国で一番のメイドだと聞かされ、思わず感嘆の声を漏らした。

しかもとにかく可愛い。


「このような素晴らしい女性方が皆ドモン殿の奥方とは・・・やはり魔王としての威厳がそうさせたのですかな?」とドワーフ国王。

「だから魔王になったのはついこの前だし、そんなことないよ。キレイな女を見ると我慢ができない俺がスケベなだけだ」

「フフフ、まあそういう事にしておきましょうか。さてあれを運んでくれ」国王は会話を通じ、ドモンの人となりを大体把握した。

「おや?これは・・・」


運ばれてきた料理は形は少し歪だが、向こうの世界で何度も見慣れたあの料理。

立派なお皿にそれを乗せ、侍女やサン、囚人のふたりもその料理を運ぶ。


「あっ!ドモンこれ!!」「ああ」


ガタッと席を立ったナナが目を輝かせる。

ドモンはひとつ大きなため息。少しだけ湧いた安心感。


「これが来たってことはあいつも来るんだな?」

「あぁ。申し訳ないが本当に会わせて良いものか、ドモン殿を見定めていたのだ」


運ばれてきた食事は、ハンバーガーであった。



風邪が治らないと思っていたのは、どうやら膵炎だったらしい。

吐き気・嘔吐とずっと気管に水が入ったような咳と呼吸困難、そして先日ついに最後にきたとんでもないレベルの腹痛。

腹痛の位置もお腹じゃなく胸寄り。


もう経験済みなので分かる。これは膵炎。

ってことで治療法である絶飲食をぶちかまし(一般の方は直ぐに病院へ)、なんとか今朝復活。

なんかちょうどメンテがあったみたいで、どの道アップは出来なかったらしいけど。


ってことで更新遅れた&変な時間となりましたことをお詫びします。



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― 新着の感想 ―
ちゃんとお医者さんに診てもらってくださいよ(^^;;
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