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第602話

「俺にとって都合の良い世界は終わりかよ・・・」

「◎×▼・・・¥■*!・・・ハァン」


ナナの言っていることはわからないが、裸で四つん這いになり、色ボケした顔でドモンを誘っているのだけはわかった。

大きなお尻をこれでもかと高く突き上げ、もう我慢できないとばかりに自分自身でパンパン尻を叩いている。


「クソ!俺が大変な時だってのに!このスケベ娘が!」

「△◯!!□▼んなさい!おぉん!」

「この!この!この!じゃあ望み通り地獄を見せてやるよ。快楽地獄をな」

「もう好きにしてちょうだい!もうお風呂の時から我慢できなかったの!!ごめんなさい!!」


鬼の如くナナを責めたドモン。

それによりドモンの目が青い光を取り戻すと、ナナの言葉が徐々に聞き取れるようになり、空に月は戻った。

・・・が、自動車のトイレは壊れたまま。


とりあえず今起こった出来事を、言葉がわかる内にナナに相談をしようとしたが、ナナは汚れたベッドに汚れたまま満足そうに倒れていて、ピクリとも動かない。


「こりゃサンにどうにかしてもらわなきゃならないな・・・」

「お呼びでしょうか御主人様」

「うおっ!いつからいたんだよ」

「いつからでしょう~?エヘヘ」


あられもないナナの格好に驚きもせず、慣れた手つきで汚れたドモンとナナをタオルで拭き取るサン。

上手にナナをベッドの端に寄せ、シーツもあっという間に取り替えた。


そんなサンにドモンは今の状況を説明。

月がおかしなことになっていることや、言葉が聞き取れなくなることがあること。

そして屋敷の浴場での一件も正直に打ち明けた。


「そうだったのですか・・・でも今はきれいなお月様が見えてますよ?」と、部屋の窓を開けたサン。

「あれ?!いつの間に」

「もしかして御主人様がお元気になられると、お月様もお顔を覗かせるのかもしれませんねウフフ。お帰りになられた時は、かなりお疲れの表情でしたし」

「疲れていたというか、まあ・・・スッキリしてなかったもんだから・・・身体的にも心的にも。都合良くナナが意地悪なことしてくれって言うから、好き勝手やらせてもらったら色々スッキリして、急に言葉もわかるようになったんだ・・・」


ナナには申し訳ないことをしたと神妙な顔つきになったドモンだったが、サンは「ほー」と赤い顔をしながら目を輝かせた。


「では御主人様にその症状が現れた時、誰かに意地悪なことをされれば元に戻るのですね?」

「いやそうじゃなくて、気分がスッキリしたら治るんじゃな・・・」

「お任せください御主人様!サンなら出来ます!まず何をなさいますか?もしかしてついにサンも御主人様のものを本当に飲む時が」床に両膝をついて目を瞑り、大きく口を開くサン。

「あの・・・今は症状も出てないから・・・いやまあ、ありがとね」


などとドモンは軽くサンをあしらったけれど、サンは自分の出番だとばかりにかなり前向きで、全く引き下がろうとはしない。

手際良くまだ汗だくのナナの身体をタオルで拭きつつ、クイクイと小さなお尻をドモンの脚に押し付けるサン。恐らく無意識だと思われる。


「そうだ!今のうちに合図を決めておきましょう。もし言葉が通じなくてもわかるように、サンが必要な時はそうですねぇ・・・では頭の上で指を三本立ててください。すぐにお側に参りますので」三本指を立てた両手を、ウサギの耳のように頭の上で立てるサンが可愛らしい。

「合図を出したらサンが走ってきて、ペロンとお尻でも突き出してくれるの?それをパチーンと叩いてハァスッキリ・・・って、冗談でしょ。じゃあほらサン」頭の上で三本指を立ててみせるドモン。

「フゥフゥフゥ!!決して冗談なんかではないです!ほ、ほらサンは出来ますから!」下着をサッと下ろしたサンは、ベッドに四つん這いになってお尻を突き出した。

「バカバカ!ナナと取り替えたばかりのシーツが汚れちゃうよ!」


ポタポタをなにかの雫をベッドに垂らすサンを見て、慌ててドモンがペチンとお尻を叩いて注意したところ、今日摂取したすべての水分を出し切る勢いで歓喜のシャワーが溢れ出し、ベッドは水浸しに。


目を覚ましたナナもサンに呼応するように横並びに四つん這いになり、ドモンはヤケクソでドラマーのように尻を叩きまくって、やってきたアイにとんでもなく説教されることとなった。



結局なぜこんな事態になってしまったのかその原因はわからずじまいだったが、ナナとサンのおかげで対処法だけはわかりドモンも一安心。

ただこのままでいるわけにもいかないので、披露宴が終わり次第、エルフの村と魔王の元へ出発することを決めた。




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