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第596話

「残りの荷物は私達が後で責任を持ってお運び致します」とオークキング。

「ああ悪いな」

「ねぇ!本当にこれ貰っちゃっていいの?!わぁ~!!」

「アイちゃん、もう自転車乗れるようになったのかよ。ホビットってのは本当に器用なんだな」


16インチのピンクの子供用自転車を器用に乗り回すアイ。

カールの屋敷の子供達にお土産にと思い買った物だが、アイが興味を示したために乗せてあげると、ほんの数分で乗りこなせるようになったので、そのままアイにあげることになった。


「すご~い!歩くより速いよ!お父さんか息子達に同じのたくさん作ってもらっちゃお~っと」


ナナやオークの数名が自転車に挑戦するも、この短時間で乗れるようになった者は皆無。

ドモンがスイスイと乗ってみせると、褒め殺しにあっているのじゃないかと勘違いするほどみんなに褒められた。


「さてそろそろ家に戻るか。そういやトッポも待ってるかもしれないんだった」

「そ、そうね。そろそろ行こうよ・・・ちょっとだけ自動車の中はくさいけど・・・」

「・・・・」


流すことが出来なかったナナが生み出した何か。

詰まっただけならドモンもなんとかしてあげることが出来たが、もはや水すらも出ず、トイレは使い物にならない状況。


「なにこれ?!くっさい!!どうすんのよナナ!これじゃおしっこも出来ないじゃない!!馬の糞より多いじゃないのよ!!立ってるよ、ねえ立ってんだけどこれ!!」

「う、うっさいわね!!言わないでよ!!そ、それでもまだ半分くらいなんだから・・・」

「半分なの・・・」「半分なんだ」


ナナの言葉に呆れるアイとドモン。

女神とも思えるビジュアルから、余りにも残念すぎる発言。


オークキングが汚物の処理を申し出たがナナが断固拒否したため、結局ドモンがエリーのお土産用に買っていたゴム手袋をつけ、外に掘った穴の中へ捨てることになった。

水は流れないけれど、とりあえず用を足すことは出来るだろう。直るまでナナが水魔法で流す係。


その後、観光名所ともなる立派な『女神の樹』と呼ばれる木がここに生えるのだけれども、その原因がこれだというのは誰も知らない。



ある程度の荷物を積んで午後6時過ぎに出発し、空いた道を快調に飛ばして午後10時頃、ドモン達は街へ戻った。

戻るなり門番やら騎士やらが大わらわ。


「カルロス様にはこちらからお伝えいたしますので、ドモン様は至急国王陛下の元へお向かいください!」

「お約束された店にて待機して居られます!」

「あらそう?明日じゃダメ?・・・だよな」

「お急ぎください!先導致しますので!」


ポリポリと頭を掻いてタバコに火をつけたドモン。


「約束した店って?うち?」とナナ。

「いや女ボスんとこ」

「ちょっと!そんな店で王様待たせてんの?!ボスさんには悪いけど」アイもびっくり。


荷物を家に置く間もなく、ドモンが女ボスのところへ向かっていた頃、トッポとカールの義父はすこぶる上機嫌であった。



ドモンが向こうを出発した午後6時頃に、トッポ達は街に到着した。

ドモンからの連絡を受けた後、ゆっくりと進みながら後続を待ち、途中で先発組と合流。

カールの手筈によって道を開けられ、かなり早めに街へ到着出来たのだった。


「今度は何だってのよ!どうしてあなた達が私の店で待つことになったのさ!」と女ボス。

「し、知りませんよ僕は。でもドモンさんがそうしろということだし、なにか理由があるのでしょう」

「ここの街丸ごと封鎖して、大変だったんだから!とにかく中へ入って!でも男の人だけよ?悪いけど」

「・・・・」「・・・・」「・・・・」「・・・・」


一緒に入ろうとした勇者や大魔法使いに冷ややかな視線を送るソフィアとミレイ。

カンカンに怒るも、ドモンには逆らえないオーガのチィとミィ。

他の者達も遠慮をし、結局中に入ったのはトッポと義父のみ。


「ふ、ふたり?!大勢来るだろうから、全員接客できるくらい女の子を用意しておけって言われて用意したのよ?!給金も弾んでくれるって言うから!」他店から大勢ヘルプを呼んでしまった女ボス。

「う、うむ。では皆連れてくればよかろう。私が責任を持って支払おうではないか」

「僕からも特別手当をはずみますから・・・」

「ほ、本当にみんなつかせるわよ?もう知らないんだから」


トッポと義父それぞれの部屋に15名ずつ、身体に自信を持ち、腕に覚えがあるスペシャルな嬢がついた。

服を脱ぐその前から、ムンムンと香る女の匂いにふたりの脳は破壊され、理性はすっかり消え去った。


欲望の沼、いや底なし沼へ悪魔がいざなう。


「ぬわっはっはっは!滾る!滾るわ!!さあ次はお前達も来るのだ。王族ならば皆平等に扱わねばならぬからな!」

「まあお若い!」「逞しいわぁ」「はぅん・・・大きな手」「私のとっても柔らかいでしょう?」


「ああもう無理です!くすぐったい!おしっこ出ちゃう!オヒョヒョ気もぢが良すぎるぅぅ吸わないでぇぇ!!」

「ほらほら王様!何のために無駄にこんなおっきなのぶら下げてんの!」「まぁだまだ許さないわよ~ウフ」「お姉さん達におしっこ出ちゃうとこ見せてご覧なさい!ほら!」


屋敷の方で待機してもらおうと迎えに来たカールの耳に入る、ドアの向こうの怪しげな声。

当然ノックをすることなど出来るはずもなく、額に青筋を立てながらその場を立ち去り、店の前で待機した。




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