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第192話

今回は久々に幕間用に書いていたものを本編に合わせて改変したもの。


ただ最初は軽いサービス回にするつもりが、酔っ払って書いたために、薄い本や大人向けの官能小説も真っ青になるくらいのとんでもないものを書き上げてしまい、ほぼ全編書き直しに(笑)

それならばと本編用に更に書き直した次第。



「なんか忘れてるなと思ってたのはサンのことだったか!」


ドモンは慌ててサンの元へ。


「ううう・・・」


サンが目を覚ますと、抱きついていたはずのドモンはいなく、すでに夜になって真っ暗な長老の部屋の中で一人置き去りにされていたことを知り、怖さと悲しさと心細さで大泣きした。

他人の家の真っ暗な部屋で目覚めた時に、自分一人だと気がつくのは確かに怖い。


「ごめんごめんサン!ぐっすり寝てたもんだから、その間に料理してたら忘れちゃった」

「うーっ!酷いです御主人様ぁ!!うわぁぁん!!」

「おっと!!んん??」


サンはドモンに飛びついて押し倒した。

そんなサンをドモンが抱きしめ返すと、服が随分と湿っていた。


「サ、サンは悪くないです。御主人様のせいだもん・・・」プイッと横を向くサン。

「だからといって漏らすことはないだろう」

「じゃあきちんとサンのことを管理してください!知ってるんだから!御主人様が・・・脱げない下着買ったの・・・」

「それ付けたらもっと漏らしちゃう気がするんだけど??」


開き直ったサンがグイグイとドモンに迫る。


「あ、そうだ。今のサンに丁度いい物買ってあったわ!着替えも持ってきてやるから服脱いで待ってろ」

「へ??は、はい!」


ドモンはまた馬車に行き、サンの着替えと『とある物』を持ってコソコソと長老の家へ戻っていく。

その様子を見ていたナナやジル、そして長老もやってきてしまった。


「全部脱いだか?」

「ねぇ何こそこそやってるのよ?」

「きゃあああ!!」「うわぁ!!」


ドモンは後ろにナナ達がいるのを全く気がついておらず、後ろから声をかけられ驚いた。

サンも他の人がいることを驚き、みんなはサンが真っ裸になっていたことに驚いた。


「うぅ・・私が汚してしまったので、御主人様が着替えを持ってきてくださったんです・・・目が覚めたら真っ暗な部屋だったので怖くてつい・・・」観念して正直に告白したサン。

「明かりをつけて差し上げればよかったですね」と気遣う長老。ナナとジルはヤレヤレのポーズで目を見合わせた。


「でさ、そんなサンに丁度いい物を買ってきたと思い出して取りに行ったんだよ」

「何を買ったのよ?」と訝しげな顔をするナナ。


「じゃーん!電気のいらない携帯用お尻洗浄器だ!」

「お尻洗浄器ってまさかあの異世界にあったトイレの・・・?」ドモンの言葉にハッとしたナナ。


「そう!あれの簡易版というか旅行用のやつだ。ナナ、これにちょっと水入れてきてくれる?出来れば温泉くらいのお湯が嬉しいんだけど」

「あ、じゃあ私が温泉で汲んできます!」とジルが桶を持って温泉へと走っていった。



「そ、それってもしかして前に言っていたお尻とお股をペロペロするという・・・」裸のまま、大事な部分を手で隠しながら質問するサンは顔が真っ赤。

「だからサン違うんだってば。ペロペロじゃないから。もうナナのせいだぞ!」

「だって・・・イヒヒヒ」


ドモンとナナの会話を聞いて、何故か長老までもがモジモジ。


「汲んできましたぁ!」ジルがヨイショとドモンの前にホカホカの温泉を置いた。

「ありがとう。ええと、ここにお湯を入れてっと・・・よし準備できたぞ。サン、脚を開け」

「えぇ?!ここで??みんなの前でですか?!」


もうサンは耳まで真っ赤。


「私達だけだから平気よ。それに私もちょっと興味あるし見てみたいわ」

「私も!」「私も宜しいですか?」ジルと長老も興味津々。


「長老、下が濡れるからゴザをどいてくれ」

「後ほど洗いますからそのままで宜しいですよ」

「でも刺激でまた漏らすかもしれないぞ?」

「構いませんよウフフ」


ドモンと長老の会話でサンの心臓は爆発寸前。


「ど、どうなるのですか!ねえ御主人様!!怖い!!」

「いいからサンは脚をしっかり開いて立っていなさい。ほら!手で隠したら見えないじゃない!手は後ろ!」


無慈悲過ぎるナナ。苦笑しながら気の毒そうにサンの顔を見るジル。


「じゃあ綺麗にするぞ。ほれ」

「はぁぁあああん!!」

「こら!声が大きい!みんな様子を見に来るぞ?はい、ついでにお尻も」

「カッハァ・・・!!」


サンはその場で膝をガクガクとさせながら崩れ落ち、やはりもう一度洗うハメになった。


「ほ、本当に異世界にはこんな物がトイレに付いているのですか・・・?確かにさっぱりはしますけども」ぐったりしながら下着と服を着るサン。

「本当なのよ!私間違って、最初お尻洗うボタン押しちゃって驚いたの。エヘヘ」と笑うナナ。

「ナナもえらい声を出して大変なことになったんだぞ?人が大勢来て俺がみんなに謝ったんだ」とドモンがヤレヤレのポーズ。



「・・・つ、ついでに私も洗ってもらおうかな?でもまあ私は経験者だから平気よ」と余裕を見せていたナナには、ドモンが至近距離からお尻に最大水圧で直撃させ、とんでもなく男勝りな大きなオナラを漏らしてしまうというハプニング。


「酷いじゃないドモン!みんなの前であんな辱めを!!」

「ナナのオナラなんて俺とサンは散々聞いてるし、まあいいだろ」

「サンも奥様みたいなのしてみたいです」

「何言ってんのよサンはもう!恥ずかしいだけよ!」


ドモンとのやり取りの中、突然サンが妙なことを言い出して呆れる一同。

サンは意識してなのか無意識なのか、物心を付いた時からオナラで音を出したことがない。


長いこと居候の身であったためと、貴族達がいる屋敷で暮らしていたためだった。

その理由を聞き、ナナがきゅっとサンを抱きしめた。



「それにしても異世界というのは凄いものですね・・・こんな便利な物があるなんて」という長老の言葉にジルも頷く。

「刺激が強くて・・・もっと練習しないとダメです」とサンはしょんぼり。

「ドモンのやり方がスケベ過ぎるのよ!いくらなんでもあんなじゃなかったわ!」とナナは憤慨。


「まあそりゃそうだろ。基本的にこれは自分でやるもんだしな。俺なんかにやらせるから。イッヒッヒ!」

「えぇ?!」


捨て台詞を吐いてそそくさと逃げ出すドモン。

「こら!待ちなさいこのスケベドモン!もうっ!待て!」と追いかけるナナ。


またもや長老の家に残されてしまったサンは、ジルと長老と目を合わせ、赤い顔をしながら洗浄機にお湯を入れていた。

薄暗い室内に響くオホォ!という三人の怪しげな声。


そしてみんなの前に戻ったドモンは、超ドでかいオナラの犯人にされてしまい、横を向いて鳴らない口笛を吹いて誤魔化しているナナをジトっとした目で睨んでいた。







ジルと長老の洗浄機体験は丸ごとカットで・・・

なぜ俺はあんなとんでもないものを書いてしまったのか。




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