まあ、ギャグよりだからいいでしょ…
私の名前は西川 麻美身長は155cmと小柄だけど黒髪ロングで顔が整った美少女…
「スットプスットプ、出だしから何ウソ付いてんの!」
「小柄で黒髪ロングのどこがウソなんすか?」
「そこじゃ無いよ‼︎お前のどこが美少女なんだよ!?」
「いやーそこはノリっすよー」
「なにがノリだよ!ラノベの最初は命なんだからもっと大切にしろよ」
「ラノベとか言っていいんすか?」
「まあ、ギャグよりだからいいでしょ…とにかくやり直せ!」
会話から察してもらえたと思うが、この物語は美少女(笑)の麻美がボケて、どこにでもいる普通の高校2年生が(主人公)いい感じにツッコ…
「そんな、ありきたりの設定説明してたら読者が寝ちゃうって、冴えないメトロノーム先輩に習わなかったんすか?」
「危ない表現止めて‼︎」
「そうですよ麻美さん。」
「今は色々とうるさいんですから」
この丁寧な喋り方をする人は、新倉 美希さん。容姿端麗、頭脳明晰と言うチートステータスの持ち主だ。
喋り方からして美希さんはもちろんツッコ…
「麻美さん、私たちが目指しているのはこんな狭い世界では無いのですよ。いずれはぎんた…」
「先輩⁉︎先輩‼︎いきなり何言い出すんですか!?このラノベ終わらせるつもりですか⁉︎」
すみません、ボケです。と言うか天然物で…
「ですが、川崎くんも銀髪の方を意識してるアルアル」
「意識してないし!キャラ崩れてるし!ちょっと違うし!」
すみません。モロでした。本当すみません。
「ですけど、この設定はどうせ作者が適当に「お嬢様にしとけばいいんじゃね」みたいなノリで決まったものですから大丈夫ですよ」
「あなたは今 "キャラクターが言ってはいけないワードランキング" の上位を言ってしまいましたよ」
いきなり自分を盛る奴はいるし、キャラ設定を否定する奴はいるし、終わったなこのラノベ…
「アッキーはどう思うっすか?アル」
「お前まで何言ってるんだ⁉︎それも違うし…」
「いや…でも…お兄ちゃんが正しいと思います…」
彼女の名前は小倉 秋ちゃん。もちろん本当の兄妹ではないが、ある日を境にお兄ちゃんと呼ばれるようになった。引っ込み思案な性格だが話すと、とても面白く何より可愛い。
「アッキーまで先輩の味方っすか、もういい寝ますアル」
「いや、その、違くて」
「秋ちゃんこんな奴ほっといて大丈夫だよ」
(というか、どっちかと言うと美希先輩はお前の味方だよ多分)
「私とアッキーとで随分態度違うっすね、ロリコン先輩!」
「誰がロリコンだ、この美少女(笑)」
「それも設定だからしょうがないじゃ無いっすか!」
「だから、あんまり設定設定言うな!」
「麻美さんも秋さんも随分アニメ研究会になれましたね」
高校2年の春、俺を含むこの4人でアニメ研究会というサークルを立ち上げた。立ち上げてすぐは漫画を読んだり、みんなでアニメの話をしているだけのゆるいサークル…
「なんかありきたりっすね。友達がいない奴の奉仕部みたいな設定っす。アル」
「いちいち言わなくていいよ、つーかいい加減それ止めろ」
「だいたい何がしたいかわからないっす。アール」
「それは…アレだよ、6話ぐらいでわかってくるよ!つーか、お前もう似せる気ないだろソレ…」
忘れていたが、俺の名前は川崎 空太、顔もルックスも普通の少しつまらない男だ。例えるならラブコメで出てくる主人公の親友みたいなイメージ。
「そんな事ないですよ、お兄ちゃんはつまらなくなんか…」
「秋ちゃん…」
「あっ」
「どうしたの秋ちゃん?」
「つまらなくなんかないアル! !」
「秋ちゃん⁉︎」
このラノベ…続く気がしない…