(18)課題クリアに向けて〜2
今回はひろと美優の会話が主です。
ホームに出ると誰もいなかった。
そりゃあそうだ。
こんな何もない土曜の午後に海の方に行く奴なんかいないだろう。
つまり、美優と俺は二人っきりの状態である。
電車はまだ来ないので、ベンチに座って待つことにした。
「ほんと、晴れてよかったわね〜。」
「ああ、また撮りに来るのは嫌だからな。」
「そうそう。は〜、でも何でまた先生はこんな課題を出すのかしら?」
「わからん。」
先生の考えている事など俺には理解できん。
「こんな課題なければ家でごろごろ出来たのに…。」
「同感だ。」
「ねぇ、ひろって兄弟いるの?」
美優が突然聞いてきた。
「いや、いないよ。」
「そうなんだ。私はいるよ。妹が二人。」
「下に二人も大変じゃないか。」
俺が聞くと…
「そうでもないよ。ほとんど会話ないし。」
「会話がないとは?」
「歳が少し離れてるから、それでだと思う。」
「ふ〜ん。」
「ひろは兄弟欲しい?」
兄弟か。考えたこともなかったな。
「わからん。いたら楽しいかもしれんが、面倒をみるのが嫌だな。」
「ひろらしいね。あっ、そうだ。今度私の妹達に会わせてあげようか?」
「なんでそうなる。」
「会いたがってるのよ。
妹が。」
「俺のことを話したのか!」
「なんか悪い?」
美優に睨まれる。
やっぱ怖えぇ。
「悪いとは言ってないだろ。」
「あらそう。あとそれから、あんたロリコンじゃないでしょうね。襲ったら殺すわよ。」
「ロリコンじゃねぇ。そこは断じて違う。」
というかあなたも十分童顔なんですよ〜。つるぺただし。
「なんか心の中から不愉快な声が聞こえたような…。」
「きのせいだろ。」
全く、鋭い奴だ。
「まあいいわ。電車もちょうど来たし。早く乗るわよ。」
はあ〜、やっぱり女子といるのは疲れる。
そんなことを思いながら電車に乗りこんだ…。
ナマステ〜。どうもどうもマサルっち君です。今回は美優さんの仕事「級長」についてだ。この仕事はクラスをひとつにまとめるだけでなく、代表として生徒会の意志を自クラスに伝えたり、他の委員会に意見することもできる。つまり、かなり上の立場の仕事だということだ。まあ一年生から委員会に意見を言うことはほとんどないそうだがな。んで、級長は各クラスに一人ずついる。(副も同様)その全員が揃って「級長会」なんていう七面倒くさいことをやるそうだ。なんでも自分の学年をよくするための会議なんだと。こんなことしなくても実力行使で従わないやつを殺っちまえば……ん?はっ!なんか後ろで殺気を感じる!じゃあまたなーbyマサルっち君






