(15)課題について
ヤバいですヤバいです。ネタが尽きそうです。でも、がんばって文章を捻り出したいと思います。では、今回の後書きは宮澤 浩樹さんです。
その内容とは…
〈海に行って夕日を撮ってくる〉
……
はい?
二人で海に行けっていうのか?
しかも夕日を撮ってこい、だなんて。
先生、その写真、何に使うんすか?
一緒に見ていた美優の反応を見ると、嬉しがっているような、困っているような、複雑な表情をしていた。
全員がプリントを取った後、また先生から指示が出た。
「では、これから二人で、課題をどうするか話し合って下さい。ちなみに提出日は来週の月曜日です。」
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
「電車で行かないといけないわね。」
「そうだな。」
先生の指示の通りに今、話し合っている。
「写真は携帯で撮って、パソコンに送ればいいし…。」
「携帯持ってるの?」
ちょっと驚いたように言うと、美優は憤慨したように、
「何?持ってちゃ悪いの?」
「いや、そういうわけじゃないけど。」
慌てて弁解する。
「あっ、そうだ。メアド交換しとこうよ。そうすれば連絡に便利だし。」
そう言って、メアドをノートの切れ端に書いて美優に渡す。
「別に交換しなくてもいいじゃない…。」
「その方が便利だろ。」
「まあ、どうしてもっていうなら、貰ってあげるわよ。」
と言って大事そうにかばんにしまっているのを見ると、本当は欲しかったんじゃないかと思ってしまう…。
まっ、俺の勝手な妄想だからな。
本当に欲しくなかったのかもしれん。
「じゃあ土曜の午後からこの時間の電車で行きましょう。」
「おう。それが一番いいな。」
キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン
決め終わったところで授業が終わった…。
廣の小学校からの親友のひとり。一番の真面目君。成績は廣、堅人、文子の中でダントツに一番。いつも物事を冷静に判断し、的確な指示を出せる、リーダー的な存在。こんな性格なのに級長にならなかったのは、表側の仕事より、裏の仕事が好きだから。自分は班長になるからと言って、級長を辞退した。苦手な物が無さそうだが、数学と爬虫類が苦手。教科の苦手はなんとかなったが、爬虫類は本当にだめ。文子にいたずらされて、とかげに触ってしまった時、卒倒して呼吸困難に陥り病院送りになってしまった事もある。