(12)猫じゃなくて鳥でした
投稿が遅れてすいませんでした。では、今日の後書きは竹原 美優さんです。
「手伝おうか?」
俺はその人に声をかけた。
「にゃっ!?」
突然話しかけたので驚かせてしまったようだ。
しかし、近くで見ると背の小ささがよくわかる。
130センチくらいしかないんじゃないのか。
「あなたは誰なのですか?」
「俺は瀬渡 廣だけど…」
「そうなのですか。僕は、成池 小鳥と言いますです〜。」
小鳥さんはペこりとおじぎした。
「あなたは一組の副級長さんなのですね。」
「え?なんで知ってるの?」
「これに書いてあったのです〜☆」
と言って貼ろうとしていた紙を指差す。
ああ、そういえば各委員会の名簿が貼りだされてたな。
「僕も三組の副級長さんなのです〜。」
「えっ?副級長なの?」
「そうなのです〜。僕は三組で二番目に偉いのですよ☆。」
そう言ってえっへんと胸をはっている小鳥さんは、どう見ても小学生くらいにしか見えないのだった・・・
まあ、とりあえず…
「手伝いましょうか?」
最初の話に戻そう。
「何をですか?」
「いや、プリントを貼るのをさ。」
「大丈夫なのですっ。僕は副級長さんなのです。だからこれくらい一人でできるのですっ。」
「いや、でも…」
「大丈夫なのですっ!」
と言って貼ろうとするが、やっぱり届かない。
そして、今度はジャンプして貼ろうとした。
でもやっぱり無理で、バランスを崩して盛大にコけた。
「うぅ〜。」
「ほら、貼ってやるから。」
俺はプリントを受け取り、壁に貼った。
「これでいいだろ。」
「うぅ〜、ありがとうなのです。面目ないのです。」
「いや、別にいいんだけどそういえば級長はどうしたんだ?」
普通は級長と副級長の二人で仕事をするものだが…。
「級長さんは今日お休みしてるのです。」
「何で?風邪か?」
「う〜ん、事情はよくわからないのですが家の用事だそうです。」
「そうか。一人で大変だな。」
「そうでもないですよ。
好きな人のためなら苦にはならないのです〜☆」
と言った瞬間に小鳥さんは顔が赤くなった。
「はわわ、私はなんて事を…。」
(※この時、小鳥さんはものすごく小さい声で言ったので、ひろには聞こえていません。)
「どうかしたのか?」
「いえ、なんでもないのです。聞こえてないなら。」確かに、ひろにはなぜ急に小鳥さんが赤くなったのかわからなかった。
「まあいいや。じゃあ俺も仕事あるし、じゃあな。」
「本当にありがとうございましたなのです。」
一組に戻って仕事を開始したが、手間がかかり、結局帰ったのは6時過ぎだった。
そこらの映画に出ていそうなくらいかわいい美少女。しかし、身勝手な性格のため、告られた事がない。中学校の初日に隣の席になった男子に、今まで感じた事のない自分でもわからない感情を抱いてしまい、戸惑っている。本当はその男子にかまって欲しくてちょっかいをだしているのだが、本人にその自覚はない。いつもは強がっているが、ホラー系が苦手。ちょっとさみしがりやな一面あり。