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003話

3話は話の流れ上少し短かったのでもう1話19時に上げたいと思います。

11時35分

入り口に到着する。


大塚は鉄装備を外し

「吉川さんありがとうございました」


亨「どうせならそのまま使って下さい」


大塚「いいえ、そこまで甘える訳には、それにダンジョンアイテムはDP高いので、どうしたかと言われる恐れもありますので」


亨(ん?そうなのか?あれ?鉄装備っていくらだったけ?まぁ面倒事は避けるべきだよね)

「そうですか、わかりました」と答えマジックバックに一式収納する。


大塚はマジックバックから軽量の折りたたみ式の台車を一台取り出し

「吉川さんここで遺体を出していただいても大丈夫ですか?」


亨「え?」


大塚「地上でマジックバックから出すと、また厄介な事になりますよ?」


亨「あ!なるほど!でも一緒に移動できるんでしょうか?」


大塚「触れていれば行ける気がしますけど…駄目だった時は又どうするか考えましょう」


俺はマジックバックから二人の遺体を取り出し台車に乗せる。



大塚が左手で台車に触れながら右手で水晶に触れる。

「どうやら転移はできそうですね」


亨「一緒に帰れるといいのですが…」


大塚「とりあえずこの状態で試してみましょう」


亨「そうですね」


大塚「では行きますよ3.2.1.0」


地上では

『転移が起動します。水晶クリスタルから離れて下さいショップ利用は中止させて頂きます』


『転移が起動します。水晶クリスタルから離れて下さいショップ利用は中止させて頂きます』


これを聞いた自衛隊員が慌てて「お下がりください」と水晶クリスタルを利用してる人を水晶クリスタルから遠ざけ、そして他の隊員と共に水晶から県庁入り口までブルーシートで見えない様にする。


そして大塚と亨が現れ、大塚は手元を確認する。

「吉川さん成功です!」


亨「本当に!良かった!」


隊員の男性が「大塚さんお疲れ様です、こちらが?」


大塚「ええご遺体になります、丁重に運んで下さい」


自衛隊男性4名が担架ストレッチャーに台車に乗った二人の遺体を担架ストレッチャーに載せ替えて県庁内に移動して行く。


大塚「では、支部長に報告しに行きましょう」


亨「じ…自分もですか!?」


大塚「報告は私がしますが形だけでも…」


亨「わかりました」


そして県庁内の支部長室に向かう。


大塚が秘書であろう女性に伝えると内線で支部長に連絡を入れた様だった。


そして秘書が「ではどうぞ中へ」


大塚が扉でノックをし「どうぞ」と声が返ってくるのを確認し

「失礼します」と言いながら中に入っていった。俺もその後を追い「し…失礼します」と言い中に入る。


宮脇「どうぞそちらにお掛け下さい」と言ってくれたので今まで座った事の無い高級なソファーに「失礼します」と言いながら二人は腰を下ろす。


亨(すげー!ふかふかだ!でもなんか座りにくいな…)高級品に慣れない為か違和感しか感じられない。


秘書の女性が緑茶とお茶請けを各々の前に置き

「よろしかったらどうぞ」と声をかけられ


亨「あ…ありがとうございます」と返すと秘書の女性は部屋を退出する。


秘書が退出するのを確認し宮脇が

「ずいぶん早かったですね?どうでしたか?」


大塚「二人のご遺体を無事に運びました」


宮脇「それは良かった!ではどのように運んだかお聞きしても?」


大塚がマジックバックを誤魔化し台車で運び帰還に至ると伝える。


宮脇「そうですか…吉川さん良かったらダンジョン協会に雇われてみませんか?」


亨「は?」


宮脇「今回は吉川さん達だけが自力で帰還しその上危険な遺体回収迄達成してくれました。優秀な人材は確保したいのです」


亨(俺が?優秀な人材?そうなのか?でも大塚さんが纏めてくれたからからで…)

「そ…そう言ってくれるのは嬉しいですが、自分は知らない人の前では全くの役に立ちません…」


宮脇「そうですか…ではこちらを」と言いながら青色の冒険者カードを出してくる。


亨「こ…これは?」


宮脇「ダンジョン協会建物が完成し落ち着いてからの予定でしたが、今後ダンジョン協会はF〜A迄のランク制度を設ける予定です、今回は11階層到達という事と依頼達成でDランクのカードになりますが、良ろしければこちらをお持ちください」


亨「ランク制度ですか?そんな事自分に教えても大丈夫なんですか?」


宮脇「大丈夫ではないですが、吉川さんの人柄を信用してこの話をしています」


亨(ん~なんか胡散臭くなってきたなぁ…)

「今のは聞かなかった事にします。今回は罠で飛ばされちゃんと階層をクリアーした訳でもありませんので…」


宮脇「そ…そうですか…Dランク特典と言う訳でも無いのですが…今後ダンジョン指定ホテルの割引や、他人とPTを組まずにダンジョンに入れるのと、階層規制免除の許可などが有ったのですが……」


亨(ホテル割引なんてどうでも良いが、PTを組まずにダンジョンに!それに階層規制免除だと!)

「受けます!」


宮脇は少しニヤリと言わんばかりの表情になる。

「そうですか!でも自衛隊員の付き添いは有りますよ?」


亨(くっ!!)


大塚「それは吉川さんが指定出来るんでしょうか?」


宮脇「まぁ前例も有りませんし、吉川さんは病気の事もありますから特例という事で認めましょう」


亨(え?良いの?なら大塚さんに頼めば誤魔化しは効くかな?)


大塚「なら私が付き添い役になります」


亨(なんと!本人から言って貰えるなら迷う事も無い!)

「お…お願いします」


大塚「これからもよろしくお願いしますね」


亨「はい、こちらこそよろしくお願いします」


宮脇「それは心強くて何より、あ!それとこちらを」と言いながら2つの封筒を差し出す。


亨「こ…これは?」


宮脇「こちらは依頼の成功報酬です」


亨「依頼?成功報酬?いつの間に?」


宮脇「さすがに急なお願いでしたので今朝説明できなかったですが、今回はダンジョン協会からの依頼クエストという形でして、少ないですが成功報酬となりますお納めください」


大塚「私は業務の一環ですのでお断りします」


宮脇「だからこそですよ自衛隊員で有る前に冒険者でもあります。ならば報酬は出て当然です」


大塚「は…はぁ」


亨「大塚さん大丈夫でしょうか?」


大塚「さすがに考えてませんでした…吉川さんは貰っても大丈夫でしょう…けど私は…」


宮脇「大丈夫ですよ、今後も依頼と言うよりクエストと言うべきでしょうか?自衛隊にもクエストを頼む事も有るはずです」


大塚「そうではなく服務規程に抵触する恐れが…」


宮脇「なるほど…そうですか…では大塚さんの分はお預かりしときますね、吉川さんはお受け取り下さい」


亨「は…はぁ」と戸惑いながらも封筒を受け取りマジックバックに手で収納する。


大塚もどう答えていいのかわからず

「わ…わかりました?」と何故か疑問形になる。


宮脇「では、その様にしときます。昨日と今日に引き続きお疲れさまでした。今日はゆっくり休んでください」


「では、失礼しました」と二人は支部長室から逃げ出すような感じで退出する。




二人は県庁を出て歩きながら


亨「なんか嵌められた気がします」


大塚「申し訳ありません」


亨「大塚さんのせいではないですよ」


大塚は笑顔で「でもこれで気兼ねせずにダンジョンに行けますね」


亨「そうですね」と答えてると


「吉川?久しぶり元気してた?」と後ろから声をかけられる。

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