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あたしにとってのバットエンド

「ファンファーレ…。」


そうだった…勇者の目的は最初っからそれだった…、

対魔王用の魔法…「ファンファーレ・レイ」で

あたしを仕留めること。

いつもなら…勇者の最強武器に力を込めて倒されるけど…。

そして、あたしは自己結界を張って、傷をいやす…。

そんな流れだったけど…。

今回はそうではなさそう…。

今まで…この魔法を手にしたものは居ない。


「はっはっは!!勇者よ!見事だった!!!」


あたしの最後の強がり。

これで…みんなの所に逝けるかな…。

魔力もすごく高い…。

あたし…一瞬で灰になるのかなぁ…。


「レイ!!!!」


勇者…リノンに集まった女剣士…シルビィの魔力が

あたしに向かって光を放つ…。


「きゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」


…うん、最後ぐらい、キャラ崩壊しても良いよね…?

だって、あたし…手記書いてても、キャラ崩壊してたし…。

…魔王って意外と面倒ね…。

もう…これで終わり…。

あたしは灰になって…。


「きゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」


…あれ?

体…消えない…。

なんというか…浄化されていく感じ…。

人間への恨みも…あの裏切った人間への憎しみも…。

どんどん浄化されて消えていく感じ…。


「な、なんなの!?」

「私にもわからないよ。裏エンディング見たかったから…。」


…裏エンディング?

なにそれ…。

でも、あたしの心は穏やかになっていく…。

黒かった片翼も、白く…そして失った片翼も再生され…。

元の…天使の姿に…。

あたしは…みんなのもとには逝けないの…?

みんな…ゴメンね…。

みんなの事…忘れ…て…。


そして、あたしの意識は消え去ってしまった。

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