131/153
(閑話休題)逃走
な、なにあれ!?
酷くない?
あれ…わざと肩の急所だけ狙ってたよ…。
…ほかの急所刺されてたら…負けてたかも…。
「くそぉ、くそぉ…」
あたしは、痛みと悔しさで、涙がいっぱいだった…。
今のあたしの力じゃ…あの勇者は倒せない…。
…そもそも女剣士は動いてないし…。
「ねぇ…みんなはあんな化け物を相手にしてたの?」
悔しすぎる…。
そして、みんなの無念が伝わってくる…。
「ごめん…ゴメンね…。」
魔王城のベッドに倒れこみ、あたしは泣きじゃくった。
そして、疲れて寝てしまった…。