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枚方市のオフィス街。魔人結社のあるオフィスビルの隣にある喫茶「ポーランド」
そこに一人の男がコーヒーを啜っていた
巨漢の体躯に太いもみあげ。ジャケットこそ羽織っていないがビジネスマン風のいでたちである
剛田順一郎、魔人結社のリーダーであった
「すいません。待たせました。剛田さん」同じく魔人結社の一員である小山愛が剛田との待ち合わせにやってくる
「おう、小山くんは紅茶だっけな?マスター紅茶一つ」
「で、ネクロマンサーの件どうなった?」剛田が小山に聞く
「大阪府警との合同調査の結果、ネクロマンサーの遺体から本名、下柳春彦32歳、無職と判明しました」と小山
「今回なぁ、、、三十一名もの被害者が出てしまったからな」と剛田
「遺族には何て説明するんです?」小山がマスターが持ってきた紅茶を一口啜る
「怪異の被害者は行方不明者として処理されるしかない」剛田は渋い顔をする
「残念です」小山も渋い顔をする
「宮内庁の陰陽寮から黒田さんとうちの岡部がネクロマンサー、、、下柳春彦の寝ぐらを捜索するらしいです」小山が続けて言う
「そうか、その辺は任せる」剛田はコーヒーを飲み干した