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私、勇者として召喚されました  作者: 乙女の涙
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第九十話 私、地下室から草原に行きました。

そこは広い地下室だった。

部屋には召喚された時に見た事のある人や初めての人も居た。


うん、(しずか)の事で話してる人も居るみたいだね。

でもその上で天井からぶら下がってる(しのぶ)に気付いた人は居ないみたいだね。

あ、誰か近づいてくるね、あれは・・・。


「勇者様、久方ぶりですな。

お元気そうでなにより。

どうですかな?

この世界での生活には慣れましたかな?」


「お久しぶりです、ベルベゴートさん。

はい、この世界も私の居た世界に酷似していて、そう差はありませんでしたから大丈夫です。」


ごめんなさい、ベルベゴートさん。

私、この世界に来て、すでに2回も死んでますよ。


「そちらのお嬢さんが噂の?」


「はい!

この子が私の娘の静です!」


「やはり、そうでしたか!

勇者様にとても似ていたのでそう思っていたのです。

では国王陛下のお側に参りましょう。」


ダスパさんに代わりベルベゴートさんが国王様の所に連れて行ってくれるみたい。

私は静の手を引き、ベルベゴートさんについて行った。


周囲の人からの視線を感じながら間も無くグフ国王の姿が見えた。

今回は豪華ではあるけど軽そうな服を着ていた。


その隣にとても若い妃様が居た。

あ、こっちを見て微笑んでるね。

くぅ、なんとも様になるね!

こっちも動きやすそうな服装だね。

もしかしてゴブリンと戦うのかな?


「来たか。

勇者よ、これから例の能力を見させてもらおう。

しばし、待て。」


「はい、分かりました。」


ここでゴブリンを召喚するのかな?

それにしては狭いような気がする。

数は伝えてたハズなんだけどね。

それから少しの時間、静の髪を弄ったり妃様が静の頭を撫でたりして時間を潰した。

忍は天井で短剣の素振りをやってた。


「国王陛下、よろしいでしょうか?」


「うむ、許可する。」


「は!

転移の準備が整いました!

いつでも発動が出来ます!」


「ご苦労。

では速やかに発動をさせよ!」


「は!」


転移?

あれ、ここじゃないの?

そっか、違うんだね。

なら広くて何も無い外の世界にでも行くのかな?


すると突然、周りから何か聞こえてきた。


『我、記憶と知識に基づきーーー』


びっくりした〜。

周りから初めて会った人達が一斉に話し出した。

いや、これって詠唱かな?

床が段々と光り出してきたね。


『ーーー遠くへ旅人を運べ、【転移】!』


あ、やっぱり。

その瞬間、私の視界は変わった。

暗い地下室から広々とした草原が広がっていた。


あれ?

忍が居ないよ!?

急いで配下として魔力の繋がりで探すと忍が居る所が分かった。

まだお城の地下室に居るみたいだね。

《時空間》で上空に転移させてそこに空中に浮かぶ床を出しておいた。


うん、忍は涙目で今にも泣きそうだったよ。


「『森林爺』は周辺の警戒!

各々方はこちらに来て下さい!

勇者さん、娘さんも下げますか?」


「いえ、一緒に居ます。」


草原に着くと騎士の方が周りに指示を出していた。

国王様と妃様は近くの騎士が準備した簡易な椅子に座っていた。


「では勇者よ、準備は整った。

ここで例の能力を見せよ。」


少し慌ただしい雰囲気が収まると国王様から言われた。


それじゃあ、派手にいっちゃいますか!!!


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