第七十二話 私、二人の娘とあの子と四人が揃いました。
眠ってる静を横目に忍の教育を進めてた。
忍は好奇心が旺盛なのか質問が多かったよ。
なんか、小さい子ってなんでも聞くって聞いてたけどまさか実体験するとはね。
うん、静よりも忍の方が子供っぽいね。
見た目は中学生なのにね。
う〜ん、やっぱ記憶を消したのが原因なのかな?
これって幼児退行って言うのかな。
そして世界が変わった。
「其方よ!
力を貸せ!」
「あぁ、メカルーネさん。」
十二単を着た幼女が泣きついてきた。
うん、この世界の女神、メカルーネさんだ。
他にもアンさんやテルさんや見たことの無い人が居るね。
それじゃ、私は今は神界に居るのかな?
・・・は!!
私が周りを見回すとあの子を見つけた。
今回は大人しいみたいだけど。
何故かその近くに静と忍が居た。
なんであの子が子守唄を唄いながら静に膝枕して頭を撫でてるのかな!?
静もまんざら嫌でもなさそうだし!
ちょっと嫉妬しちゃうよ。
「お母さん、お母さん!
なんでお母さんが二人に増えたの?
ねぇ、なんで?」
忍はあの子の肩を揺らしながら聞いてた。
忍、私はこっちだよ。
それよりも神界に来てからそんなに経って無いよね?
なんでそんなにあの子が二人に馴染んでるの!?
それ以前になんでこの世界に静と忍が居るの!?
「其方よ、聞いておるのか!?
其方の記憶を元に新しい眷属を作るから助言が欲しいのじゃが!」
顔が近い、近いってば、メカルーネさん!
それにしてもこの状態の元凶ってこの女神だよね。
「その前にですね、メカルーネさん!
なんで二人が神界に居るんですかね!?」
「貴様、惚けるな!!
貴様の眷属とあれの神子に決まってるだろうが!」
何故かアンさんが噛み付いてきた。
いや、なんで知ってるの?
「あれほど可笑しな真似をするなと警告したのに貴様は!」
そういえばアンさんから監視してる見たい事を言われた気がする。
本当に監視してたんだ。
それで眷属はまぁ、分かるけどあれの神子って何?