第六十五話 私、静に戦い方を見せる事にしました。
静と一緒に強くなる為に訓練所に出て見たらレガリア師匠とレガリア師匠が率いる『紅乙女』の騎士団員の方が居た。
うん、レガリア師匠に対して10人で立ち向かっても負けちゃうんだね。
殆どゴリ押しでレガリア師匠が勝ってる。
この世界の戦い方って強引なんだよね。
力任せに武器を振るうのが殆どなんだよ。
途中でスキルを使ったりもしてるけどね。
だから2メートル越えの刃引きされた大剣を振り回すレガリア師匠に吹っ飛ばされる騎士団員。
鎧を着てても吹っ飛ばされてる所を見てもレガリア師匠の髄力は高い事が分かる。
正面から向かってくるから避けたり流しやすかったけどね。
「お、勇者か!
おい、試合は一旦中止だ!」
レガリア師匠が私に気付いて私の方に近づいて来た。
「そいつが噂の勇者の娘か?
そっくりだな!」
「はい、そうです。
この子が私の娘の静です。
静、この人は私の師匠のレガリアさんよ。」
そっか、レガリア師匠は静と初めて会ったんだ。
「勇者、話は聞いてる。
だが今は無理だ。」
話?
あぁ、モンスターテイマーの話かな?
「そうですか。
では娘と一緒にここで訓練をしても良いですか?」
「あ?
あぁ、いいぞ。
まずは娘に勇者の戦いを見せた方がいいんじゃないか?
お前の戦い方は色々と勉強出来るからな!」
「勉強、ですか。」
う〜ん、試しに私の戦い方を見せてから訓練をしたほうがいいかもしれない。
「攻撃を避けたり流すっていうのか?
あれはここらでは無い技術だからな!
魔物相手は兎も角、人相手には有利に立ち回れそうだ!」
魔物の攻撃を避けたりしないのかな、この世界の人達は。
まぁ、見た方が良いだろうしやろう。
「ではレガリア師匠、一戦、試合をしてもよろしいですか?」
なんか上手いように乗せられた気がするけどね。