第二百七十一話 私、遊戯兵を調べました。
【白き遊戯兵】と【黒き遊戯兵】を調べて分かった事。
それは、チェスの駒である歩兵、城、騎士、僧正、女王、王の六つの駒がモチーフになっている事が分かった。
だから能力も駒に倣っている。
歩兵は接近戦を得意としているタイプだね。
白の歩兵は攻撃力が高くて黒の歩兵は防御力が高い。
白の歩兵は私が作った密度を高めて鋼よりも硬い特製木偶を両断したからね。
私でも魔力強化しないと壊せない代物なんだけどね。
切った後も研磨したと思うほど滑らかだった。
黒の歩兵は私の目にも止まらぬ攻撃を全て受け止めきった。
この時、私は光速を超えてた筈なんだけどね。
素早い感じは全然しなかったから能力の効果かな。
塔は砲弾だね。
一定の方向にずっと砲弾を放つ姿はあの有名なゲームの敵キャラを思い出すよ。
白の塔は白い砲弾を、黒い塔は黒い砲弾を放つ事しか分からなかった。
砲弾が特殊じゃないかって?
玉を拾いに行って確かめたけど全く分からなかった。
威力は【結界】に穴を開ける程だからそこは凄いと思うけどね。
騎士は下半身である馬の部分によって機動力が高い。
白い騎士はその長い槍を突いて良し、払って良し、最後に投げて良しだった。
しかも投げた槍は当たったあとに光の粒子になって戻るという仕様。
投げ放題だね。
黒い騎士は何処から取り出したか分からないけど放った矢が分裂して広範囲に雨の矢を降らすという攻撃をする。
高い機動力を活かして八方から放つ攻撃は避けようがない気がする。
しかも、矢同士が当たる事が無かった。
面攻撃が凄い。
僧正は魔法担当だね。
白い僧正は回復と光の魔法を操る。
あとは、本で殴る。
うん、魔法職に似合わないけど木偶を辞書のように分厚い本の角で殴った。
うん、痛そう。
そして殴った途端に木偶が消えた時は驚いたけどね。
黒い僧正は属性攻撃と召喚術かな。
そう、召喚するのだ。
主に可愛らしい見た目のモフフワな動物を。
見た目が可愛いだけで大きさはバカに出来ないんだけどね。
10メートルのヒヨコを目の前に出されてみてよ。
ビビるからさ。
女王と王は特殊過ぎて説明し辛い。
さて、考えたんだけど。
白い僧正の本を落とせば吹雪の空間が消えるんじゃないかと。
ダメだったら【消滅のルーレット】を回してみよう。