第二百六十四話 私、ノーセブス帝国とエルフの森に目を付けました。
今日のマグロのたたき、今まで食べた魚料理の中で美味しかったぁ。
流石はクッキングドールのジャム、一流の料亭をも超えたね!
なんだろ、あの絶妙な焼き加減。
皮はカリカリに炙られているのに噛めば旨味が溢れ出し身は噛む内に無くなるという不思議な感触。
あ、思い出すだけでヨダレが。
同じ材料を渡されても私は作れないね。
うん、食べるだけの料理って最高!
食べ終わった後は静と忍の孤児院での出来事を聞きながら身体を【聖浄化】で綺麗にしたよ。
あ、そうそう、生理パンツに【潔癖】を付与したよ。
これで血が出ても瞬時にパンツが綺麗になる。
【聖浄化】だと青白い光が忍の下半身から光ってしまうからね。
うん、落ち着かないしシュール過ぎるしね。
聖なるパンツ。
うん、違う意味に取れそうだ。
そして寝間着に着替えさせたり、歯磨きをしたりして夜の準備を済ませて、今、お伽話を聞かせ終わった所だよ。
うん、二人とも夢の中です。
寝顔がベリーキュート!
思わず抱きしめたくなっちゃう。
まぁ、起こしたら悪いからしないけどね。
優しく頭を撫でるだけに留めておく。
ふぁ、髪がサラッサラ、まるで絹のような肌触りだね。
手櫛だけで十分整えられるからね。
その感触、見た目以上に気持ち良いです。
さて、明日からはどうしようかな。
効果範囲を世界規模にする【世界眼】を習得したから、【純白なれ】でこの世界を消した後、新世界へと変えるのは可能だと思う。
でも消して元に戻るのは世界だけであって中で生活している生命は滅ぶだろうけどね。
それじゃダメだからね。
避難経路も他の世界に亜空間として確保した。
傀儡の居ると思われる世界も見つけたから傀儡探しをしても良いけど、《時空間》で見つけられなかったのは厄介だね。
あの世界の神界にでも居るのか、空間ごと封印でもされてるかぐらいしか思いつかないけど。
どっちにしても厄介な状況だよ。
だから、後回しだね。
この世界の生命を配下に加えれば、一気に避難出来る。
違う世界の亜空間に転移させられるからね。
配下にしなくても《時空間》で転移は出来るんだけど、下手に抵抗されちゃ敵わないからね。
抵抗が出来るって事は私よりも空間系のスキルが上手だって事だし。
流石の私も、格上の抵抗する人を無傷で転移出来るとは言い難いからね。
五体不満足のバラバラ変死体が亜空間に送られる事になるだろうさ。
それも、他の転移した生命も混ざり合ってグロいオブジェと化すのは目に見えてる。
なまじ、力を持ってるからその影響力は計り知れないし。
そんな光景を回避する為に配下にしておいた方が良い。
配下にしてればグロいオブジェになっても行き返させる事は可能だしね。
ならば、国の長を攻めればいいかな。
う〜ん、私の知っている国と言えば、人間の勇者、リコールさんが居る雪国、ノーセブス帝国だね。
あとは、国かどうか分からないけどエルフの森か。
帝国なら帝王って存在が居るだろうからその人に《狂人の祟》を使って国を手に入れればいいけど。
エルフの森かぁ。
う〜む、エルフの森の支配者って誰?
あ、居るじゃん!
エルフの勇者、カーディナルさんが!
あの人って全エルフに声をかけられるスキルを持っていたハズ。
なら私も習得してるからそのスキルを使えば良いかも。
よし、ある程度決まったからもう寝よ、早寝熟睡、美肌の要ってね。
ふへへ、娘を抱き寄せて頬ずりしてスベスベ肌を堪能する。
むにーって、変な顔になる静。
くすぐったそうに避ける忍。
むっはー、超絶可愛いな、もぅ!
さぁ、寝よう。
今日も良い夢が見れそう。
・・・あれ?
何かを忘れているような気が。
・・・前もあったな、これ。
デジャブって奴かな?