第二百五十八話 私、傀儡の居る世界を見つけました。
あの荒地の世界のあと、何度か【虚無の門】を使用したよ。
砂しか見当たらない砂漠の世界。
黄色い水と魚の世界。
白黒の色の無い世界。
絵の中のような平面世界。
地獄と言う言葉が似合いそうな世界。
全てがお菓子で出来た世界。
魔王スキルさえも使えない世界も有ったし、逆にメカルーネさんの作ったスキルが過剰な効果を出す世界も有ったよ。
う〜ん、遊びに行きたくなるような魅力的な世界が多かった。
後ろ髪を引かれる思いで、【虚無の門】を解除したけどね。
うん、一度【虚無の門】を解除しないと行き来が出来る世界が変わらない事を発見したからね。
もう一つ、【虚無の門】は使用者が解除するまでずっと存在し続ける事が分かったよ。
まぁ、莫大な魔力を使うんだからね。
当然と言えば当然かな。
だから一々【虚無の門】を解除しないといけなかった。
その分、避難場所として亜空間を作りまくったけどね。
他にも【祈り】やら【シグナル】やら傀儡の居る世界に通じるように様々なスキルを駆使してようやく、見つける事が出来た。
傀儡本人を見つけた訳じゃないけどね。
傀儡が居る世界だ。
あと、問題も発生中だよ。
《魔王の契約》による傀儡との魔力の繋がりは感じる。
ただ、《時空間》を使って呼び寄せようとしてるんだけど、反応が無い。
《時空間》が使える事は分かってる。
しかも、不思議な事にこの別世界はメカルーネさんが作ったスキルも使えるんだよね。
波長かなんかが合ったのかな?
《時空間》が使用出来るのは検証したから分かってる。
でも、目の前に傀儡を呼び出す事が出来ない。
その上、《時空間》で探しても見つからない。
この別世界で傀儡が私に対抗が出来るまで成長したのか、それとも、《時空間》の使用が出来ないような所に居るのか。
どちらにしろ厄介なものだよ。
《時空間》を対抗が出来されたら色々と不便だし。
《時空間》の使用が出来ないって事は神界とかそういう場所に居ると言う訳で。
厄介事しか想像出来ない。
傀儡、もしかして、この世界で暴れちゃった?
いや、中に入ってるあの子が暴走したとも考えられるからね。
今日はそろそろお城に戻らないといけない時間だから明日にしよう。
亜空間でいつでも転移が出来るように準備してっと。
【虚無の門】は解除しておかないと危ないからね。
別世界のモンスターが乗り込んで来たら真っ先に王国が狙われちゃうかもしれないからね。
変な病気を持ち込まれても困るし。
あ、私に【聖浄化】を掛けておこう。
それじゃ、明日、頑張るよ。