第二百四十六話 私、忍の成長をヤハルさんに相談しました。
私はヤハルさんの食休みを充分取れたと判断し忍の事を相談するべく私とヤハルさんはみんなと別室に移動して話した。
「シノブ様がこうみになられたのでございますか?」
ヤハルさんに忍の生理が始まった事を伝えると驚愕した表情をして、何か悩むような表情になり、最後に確かめるように聞いてきた。
いや、最初は生理って言葉が伝わらなかったからね。
取り敢えず、現象を伝えたら分かってもらえたみたい。
良かった。
この世界でも人の身体の構造が同じで。
それと、こうみ、とは何ぞや?
こうみ。
こう、み。
こ、うみ。
あ、子産み!
子を産めるようになったって事か!
「まぁ、生理を迎えたのは確かですよ。
昨日、ベットが血みどろになっちゃいましたから。」
「それは・・・。
しかし、シノブ様は誕生されてまだ数日ではございませんか?
あまりにも、早いと思われるのでございます。」
へ?
忍の身体を見れば納得するもんじゃないかな?
あ、忍の事を伝えたのは迷宮が出来た時だったっけ。
その時にもう一人の娘を産んだと認識されてるんだね。
ここは、一つ。
種族での言い訳だ!
「私達の種族は産まれる姿が違います。
静と忍を見比べて分かると思います。
そして、それは身体の成熟度も同じなんです。
普通の女の子で忍と同じくらいの身体まで成長すれば生理も迎えて当然ですよね?」
よし、種族の特徴なら良いよね!
例え、周囲の認識が産まれて1ヶ月もしてない赤ちゃんだとしてもね。
ほら、獣だって、一年で成獣になる奴も居るし。
虫なら一月で成虫になる奴も居たハズ。
うん、なんら可笑しく無いよね!
「そうでございますか。
では、お相手はまだいらっしゃらないのでございますか?」
オアイテ?
はい?
何それ?
「えっと、ヤハルさん?
オアイテとは?」
「はい、殿方の事でございます。」
・・・それは、夜の相手って意味かな?
いや、まさかね。
うん、きっと男の子の友達って事だよね?
でも、男友達と忍の生理にどんな関係があるの?
「どういう事ですか?」
「・・・ふぅ。」
ヤハルさんは膝から崩れるように落ちちゃった。
うん、思いっきしドスの効いた声を出しちゃった。
思わず、殺意が漏れちゃったけど大丈夫だよね。
でも、仕方ないよね?
流石に冗談にしてはキツい。
いや、ヤハルさんが冗談を言うような人じゃないとは思うけど。
それに私が考えちゃった意味合いと別なのかもしれないし。
でも、私が想像した意味合いだったら?
そんな伝統か慣わしかは知らないけど、不愉快だね。
本当に不愉快だよ。