第二百四十四話 私、料理を沢山作り続けました。
色々な料理を作った。
最初はお赤飯を作った。
次にパーティーならと唐揚げやポテトサラダ、ミートローフ、麻婆豆腐、ハンバーグ、サンドイッチ、オムライス、エビフライ、タイの煮付け、ピザ・・・子供の喜びそうな物を沢山作った。
マグル教の人が猛然と料理を作り続ける私達を呆然と見てた。
そう、一人で作れる訳がないから人形を活用してます!
え?
魔力で出せば良いじゃないか?
娘の祝いに手抜きなんてしないよ!
丹精と愛情を込めて作るんだよ。
人の力は借りてもいいのかって?
人形は人じゃない、私の道具だよ!
まぁ、誤算で魂のある人形が何体か出来ちゃったみたいだけど。
ほら、最近、新しく手に入れた称号の『武防具の匠』の効果で作った物に命が宿る奴が有ったよね。
それの効果が出た。
まぁ、分かったら《魔王の契約》をしたけどね。
反乱されちゃ困るからね。
それと、全くの予想外なんだけど、一つの料理にも命が芽生えたよ。
人形のクッキー、ジンジャーマンクッキーって知ってる?
それを100個、焼いたらさ、一個?一体?だけさ、言葉を話し始めたんだよ。
いや〜、流石の私も喋るクッキーは驚いたよ。
ほら、あの有名なディズニーの緑の怪物に出るクッキーマンと似たような奴がオーブンから飛び出して来たんだよ。
そりゃ、驚くでしょ。
驚いた拍子に『魔王の契約』を使っちゃったけどね。
まぁ、私も喋るクッキーを食べようとは思わないから良いんだけどさ。
珍しいスキルを持ってると嬉しいな。
そして、好物はお菓子らしい。
自分と同じ姿のクッキーを物欲しそうにねだってたからね。
いいのかな、共食いじゃないのかな?
でも、ふと思い出した。
そう、生理って食欲が失せるんじゃなかったっけ?
私は慌てて、おじや、うどんなど、消化に良い物を追加で作った。
他に消化に良い物は・・・とろろ芋ご飯かな?
あ、作った料理は自動であの部屋に送られるように《時空間》で設定してあるから調理室に料理が溢れかえっている事は無いよ。
招待した人はいつものヤハルさん、ウォンバットさん、コペル君、ジェニファーちゃんだね。
・・・大量の料理に圧倒されてるかも。
いや、多分、お城のパーティーとかで見慣れてるよね。
あ、でも、こんなめでたい日にこんな少ない人にしか祝われないなんて悲しい。
よし、配下の全員にカップケーキを送ろう!
捨てられるのも癪だから記憶の一部を弄るけどね。
善は急げだ!