第二百四十三話 私、性教育をしました。
冷静になって見れば初潮でベットがぐっしょり濡れる訳がない。
第一、最初はおりものって言う黄色い奴があるって保健の授業で習った。
う〜ん、私が経験した事が無いから分からないんだよね。
でも、忍が暗殺者だった頃に初潮を経験してたとしても年齢的には可笑しくは無いね。
うん、私の娘になった後に経験したとしても毎回【浄化】で綺麗にしてたから気付かなかったのかもしれない。
まぁ、おめでたい事には変わらない。
赤飯を炊くのは決定済みなのだ。
「と言う訳で忍は一週間はこれを履いてね。
あと、激しい動きはやっちゃダメだからね。
身体も冷やしちゃいけないからちょっと着込もうか。」
「えぇ〜。」
不満顔で不服そうな声をあげる忍が目の前に居る。
いつもより朝早くに起こして二人に性教育を施しました。
こういうのは早めにしないといけなかったのにね。
やった後に知るのはダメだからね!
と言っても女の子の身体の成長する事しか教えてないけど。
私の思い出しながら教えた保健授業を終えて最後の締め括りに言った。
もちろん、静も聴いてるよ。
昨日の光景を思い出してるようで真剣に聴いてた。
身体を動かして遊びたい忍にはちょっと辛いよね。
「その代わりにお母さんが大人数で出来るカードゲームを教えてあげよう。」
「ほんとぉ!?
やったー!!」
うん、チョロいね。
我が娘ながら、ちょっと心配になるよ。
『お母さんもなった?』
「え?
あぁ、うん、ナッタヨ。」
はい、私、嘘つきました。
・・・だって仕方が無いんだよ。
子供を産むために身体が成長してる証だって教えちゃったんだもん。
特殊な産まれ方をした静にそれを言うのは複雑なんだよ。
「おかーさん!
オセキハンって美味しいの?」
「うん、めちゃくちゃ美味しいの作るから!
期待してて!」
忍、ナイス!
私は静の頭を優しく撫でつつ忍の言葉に応える。
「それじゃ、二人ともいつもの部屋に行ってて。
私はお赤飯を作ってくるからね!」
娘二人を送り出して私は調理室に向かうべく足を運んだ。
さて、今日はめでたい日だよ。
お赤飯以外に何を作ろっかなー?