第二百四十話 私、チェス盤と駒を作りました。
【スピリット召喚】は成功した・・・のかな?
取り敢えず、【レプリカ】で複製した『創造神』と本物の『創造神』は無事に人型に成った。
「「初めまして。」」
「はい、初めまして。」
見た目は、全裸の双子だね。
ほら、一卵性双生児って奴だね。
まるで合わせ鏡のように瓜二つだよ。
色と性別を除けばね。
共通点は華奢な身体に長髪かな。
幼さと大人の境目っぽい顔付きだから十代後半かな?
【レプリカ】で複製した『創造神』の所には褐色の肌に黒髪、銀の瞳の男の子。
本物の『創造神』の所には白肌に、金髪、金の瞳の女の子。
え、どこで性別を判断したかって?
聞かないでよ、相手が全裸だって情報から察してよ。
まぁ、服一式を魔力で作って渡したよ。
「「これは、何ですか?」」
息ピッタリだね、この双子は。
流石は双子、謎の電波でリンクしているに違いない。
服のことは、まぁ、生まれたばかりだから仕方がないかな。
「それ?
服だよ。
ほら、私も着てるでしょ。
あ〜、着方は分かる?」
「「分かりません。」」
だろうね。
想像はしてたよ。
まぁ、男の子の方も華奢な身体だから抵抗は無いかな。
あれに当たらないように着せよう。
「じゃあ、私の方に来て。
服の着方を教えてあげる。」
「「はい。」」
トテトテと二人揃って歩いてくる。
仕草も瓜二つだね。
名前、どうしよっかな。
「これが下着だよ。
まずはこれを最初に着て。
今回は私が着せてあげるからちゃんと覚えてね。」
「「はい。」」
まぁ、魔力で服を動かせばあれに当たる心配も無いけどね。
魔力操作で双子の服を着せ終わった。
うん、暴れないから楽だね。
「次に私がお呪いを掛けてあげるから手を出して。」
「「はい。」」
なんのお呪いかって?
決まってるじゃん、あれですよ、あれ。
《魔王の契約》で配下にするんですよ。
嘘は付いて無い。
効果は絶大な、お呪いだね。
私は双子の片手を両手で握る。
わぁ、双子の手がめっちゃ柔らかい。
モチスベ肌だね。
でも、ちょっとヒンヤリしてるね。
「それじゃ、じっとしててね。
《魔王の契約》。」
私の両手から黒いモヤが出て双子の腕を伝って広がっていく。
双子はその黒いモヤを見てるけど動揺はしないね。
手を振り解こうとしてもがっちり掴んでたんだけど、杞憂だったね。
モヤが全身を覆って双子に染み込むように消えていった。
二人のステータスを見るから二人の暇潰しの出来る物を出してあげよう。
何が良いかな?
う〜ん、チェス?
魔力で早速作ろうっと!
「はい、これ。」
「「これは何ですか?」」
双子は揃って首を傾げてる。
可愛い。
私の娘と息子にしようかな?
「チェス盤と駒だよ。
説明はチェス盤がしてくれるから二人でこれをやっててくれないかな?」
「「はい。」」
二人はチェス盤と駒を持って少し離れた所に行った。
うん、チェス盤に設定した音声が聞こえて来たね。
さぁて、双子のステータスは、どんな物かな。
あ、スキルも確かめよう。