第二百三十四話 私、神様に悪戯をしようと思い付きました。
白い空間に同調して分かり難いけど蠢く白い触手。
うん、『創造神』の称号を持ってたあれが居たよ。
「魔神じゃ、魔神じゃ!」
うん、私に抱きついたメカルーネさんが着ている十二単を物ともせずに大燥ぎでそこら辺を跳び跳ねてる。
十二単を着た幼女が狂喜乱舞しながら跳び跳ねる様子はカオスだよ。
メカルーネさん、それは魔神じゃなくて一応、創造神ですよ〜。
自称かもしれませんけど。
「あの、メカルーネさん、尋ねてもいいですか?」
「なんじゃ!?
褒美か?
名誉か?
なんなら、儂の眷属になるか?」
うん、なんか目の輝きが違うね。
そんなに嬉しいのかな?
本当に普通の幼女みたい。
変態が飛び付くだろうね。
「主!?」
ほら、アンさんが悲鳴をあげてますよ?
それって私にこの世界の神様に成れと言うんですかね?
はい、アンさんが般若から絶望へと表情が変化してますから。
それに私の半身であるあの子は神様に成ってますから。
「あれが魔神なんですか?」
「そうじゃぞ!」
即答ですか。
そして、それを断言するんですね。
さて、ここからが本番だね。
《時空間》で逃げ道は確保したし、勝負に出てみるかな?
「では、私と一つ、約束をして貰えますか?」
「おぉ、なんじゃ、なんじゃ!
ほれ、申してみよ!」
今にも私の顔を舐めれそうな近付くメカルーネさん。
小動物みたいで可愛く見えちゃう。
「私と敵対しないように誓って貰えませんか?
前の世界で神に追われてしまって。」
食い付くかな〜?
「なんじゃ、そんな事か?
良いぞ!」
掛かった!
(《狂人の祟》。)
「ん?
何か申したかの?」
「いえいえ。
そう言えば、あれを【鑑定】で見たら創造神でしたけど?」
あ、表情が消えた。
うん、さっきまで燥いでいた幼女がいきなり無表情になるのってなんか怖いよね
それに、私はさっきから【鑑定】をこそっと起動してるんだけど気付いて無いのかな?
「それに、メカルーネさん。
貴女はこの世界の女神じゃ無いみたいですね。」
「・・・。」
黙り込むメカルーネさん。
ふふ、それが私の言葉を肯定する物になっちゃいますよ?