第二百三十一話 私、人形が人形族に進化してました。
はい、赤髪の女傑に変装して孤児院に静と忍を迎えに来ました。
今日は・・・みんなで鬼ごっこをしてるみたいだね。
スキルの使い放題の鬼ごっこでした。
いつの間にか子供達の中にスキルを使える子供が居たよ。
静と忍から魔力の影響を受けたとかしたのかな?
基本、この世界ではレベルが上がらないとスキルを手に入れられないしね。
静と忍に付けてた人形が前よりも増えて他の子の安全を守ってたりしてるし。
自己増殖してる?
一人に一体、人形が付いてるけど。
うん、安心っちゃ安心だけどさ。
まぁ、怪我とか事故とか防いでくれるだろうし。
なんで増えたのか分からないけど。
ちょっと私の管轄外なのが心配だから【鑑定】で調べてみよう。
・・・はい?
人形族?
あぁ、傀儡と同じ種族じゃないかな。
取り敢えずここに居る人形族を私の配下に加えよう。
《時空間》で見つけて《魔王の契約》でどんどん配下にしていく。
《狂人の祟》を使えばすぐに終わるだろうって思うよね?
もう試したんだけどダメだったんだよ。
なんか家族とか仲間と認識されないみたいで《狂人の祟》が発動しなかった。
だから個体別に配下に加えてるんだよ。
さて、人形族から新しいスキルも得たからホクホクだね。
静と忍に付けてた人形も何故か人形族になってた。
それがこちら!
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【パージ】レベル1・パッシブ
損傷した部品が外れ、新しい部品を作り出し、取り替える。
レベル上昇によって工程速度が上がる。
【主人の望み】レベル1・パッシブ
主人の望みを理解するようになる。
レベル上昇によって主人の望みがより分かりやすくなる。
【自己判断】レベル1・パッシブ
主人の命令無しでも動く事が出来る。
レベル最大になると命令無しにスキルを使う事が出来る。
【自己学習】レベル1・パッシブ
スキルを見て学習し、スキルを得る事がある。
レベル上昇によってスキルを見て学習し、スキルを得られやすくなる。
【身代り】レベル1・パッシブ
主人のダメージの一部を肩代わりする。
レベル上昇によって肩代わり出来る割合が増える。
【怨敵の始末】レベル1・アクティブ
主人の敵に対して高威力の攻撃をする。
レベル上昇によって消費魔力が下がる。
【手助け】レベル1・アクティブ
主人の全能力とスキルの効果を上げる。
レベル上昇によって全能力とスキルの効果を上げる効果が上がる。
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あれ?
転生者君も遊んでるね。
静と忍と仲良くなったのかな?
なんか必死に逃げてるけど気にしない。
「静〜、忍〜、迎えに来たよ〜。」
「あ、おかーさん!
みんな、じゃあねー!」
『うん。』
静と忍が周りの子に手を振ったり抱き合ったりして別れを惜しんでた。
うん、そこまで仲良くなるとは我が娘ながら素晴らしいね。
そしてみんなから離れて私の方に駆け寄って来る。
勢いをそのままに静と忍が私の脚や腰に抱き付いてきた。
もぅ、可愛いな〜君達は!
私が二人の頭を撫でながら孤児院から出ようとしたら忍が急に頭の中を上に上げて私の方を見てきた。
「おかーさん、一つ聞いて良い?」
「どうしたの、忍。」
よく見ると静も無言で私の方を見てた。
本当にどうしたのかな?
「おかーさんって悪い人?」
!?
はい!?
私が悪い?
なんでそんな事を聞くの?
誰かに言われた?
もしや、イジメの対象に?
でも、みんなとあんなに仲良く遊んでたし違うかな?
もしかして大人から?
よし潰す。
そいつ、潰す。
地獄の果てまで追いかけて潰す。
「あら、どうしたの、急に。
まぁ、詳しく話を聞きたいから家に帰りましょうか?」
そう、お城に帰って詳しく聞こう。
誰がどんな風にどんな状況で。
もしかしたら聞き間違いかもしれないし慎重に事を進めないとね。
「はーい!」
『うん。』