第二百二十一話 私、フレンチトーストを食べました。
「ほぉ、ほれはふはい!」
ウォンバットさんがフレンチトーストを口に突っ込みながら感想を言ってる。
ふぅ、マナーがなってないなぁ。
ほら、貴方の息子のコペル君は大人しく食べてるよ?
「んぅ!?」
いや、違った。
口にフレンチトーストをどんどん掻き込んでノドに詰まらせてた。
「はい。」
仕方ないから魔力でホットミルクを出してあげた。
ちゃんと膜は取ってるから美味しく頂けるよ。
「プハっ!
ありがとうございます、シズク様!」
「どういたしまして。」
まぁ、こんなに美味しいフレンチトーストは私も初めてだからね。
【治癒の蜜】と【芳醇な蜜】のブレンド蜜を使ったらこんなに味が昇華されるとは思ってもみなかったよ。
おかげで濃厚且つ、後味スッキリの甘さとフローラルとフルーティを混ぜた芳しい香りが楽しめる。
しかも単体で舐めるよりも口触りが滑らかでノドを癒す感じがするね!
これを売れば一儲け出来そう。
でも、売る所が無いんだよね。
この国を掌握しちゃったからね。
商人は私のクリア団以外は居なくなっちゃったし。
全商人を配下にしちゃったからね。
極悪商人は悪人狩りで。
用心棒とかそのまま襲わせたからね。
得た物は資産ぐらいだけど。
普通の商人は私との競売に負けて商売が成り立たなくなっちゃって。
質が高くて安い方を庶民は選ぶのだよ!
だから首吊りそうになった商人も配下に加えた。
ぶっちゃけるとこの国の経済を掌握しちゃったから売っても資産が増えないんだよね。
資金集めの理由だった奴隷買いも終わっちゃったし。
まぁ、経済が回るように物流の方を操作はするけどね。
ふふ、車輪の如く回るが良い!
金は天下の回りもの、回して経済成長を促そうじゃない!
あぁ、話が逸れたね。
ウォンバットさんを配下にしました。
服装がボロボロだったから【浄化】や魔力を使って服を作りながら《魔王の契約》で配下に加えた。
そして新しく得たスキルを確かめようとしたけど今はこのフレンチトーストに全力を尽くしたい。
この後、ドラゴンの様子も見るからその時にしよう。