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私、勇者として召喚されました  作者: 乙女の涙
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第二百十四話 私、エルフの勇者を配下にしてました。

はい、今度は山よりも大きいエルフの所に来ました。

やぁ、本当に大っきいね。

下からエルフの顔が見えないくらいに。

・・・下から貫いてやろうか。

はは、タワーピアスでも飾ってやってもいいんだよ、チクショウ!


さて、此処にはその大きいエルフ以外にも先に配管に成った二人(二匹?)のエルフも呼んだ。

どの植物からエルフに変わったのか纏めて調べたいと思ったからね。


まぁ、私も姿を【異種化】でエルフに変えてる。

だからエルフ特有の声に魔力を乗せて使ってくる声シリーズを私に向けて使って来ない。

私を完全にエルフだと勘違いしてるね。

ふふ、チョロいな。


因みに私のエルフの姿は魔王時代の花、『グランソワード』という猛毒の蜜を生み出す夜に咲く花の植物だ。

なんと魔王時代にも花言葉が有ったんだけどね。

『グランソワード』の花言葉と言えば“発狂”、“気狂い”、“狂乱”だった筈。

なんで知ってるかって?

勇者の中に花魔法って言う魔法を使う阿婆擦れが居てね。

花言葉を叫びながら私をその植物に変えようとして相打ちになったからね。


皮肉にもその呪詛が効いたのか私のエルフの姿は『グランソワード』の擬人化した物になったらしい。


見た目は凄い小さくて可憐な花だからか可愛らしい小悪魔妖精っぽくなっちゃったけど。

緑の顔色に赤紫の髪。

クルリとこぼれ落ちそうな程大きな蒼い瞳に小悪魔を思わせる八重歯がチラリと見える。

身体にしては大きい果実が実ってる。

というよりもグランソワードの果実が胸に実ってる。

その下はって?

ツルペタだよチクショウ!

背中には半透明の羽が付いてる。

グランソワードの葉なんだけどさ。

うん、自在に空を飛べた。

エルフなのに空を飛べたよ。

下半身はもっと酷い。

足は真っ黒な針みたいに尖ってる。

そして上に行くに連れ赤く染まっているんだけど。

私の腰は人肌が火照ったようなピンク色でした。

しかも妙にツヤツヤしてます。

そして溢れ出る猛毒の液体。

何処からって聞かないでね。

乙女から溢れちゃいけない所だからね。


とりあえず魔力で肌を隠せる服を作ってるから大丈夫!

・・・私は生理用品を使ってます。

まぁ、見た事は有ったけどまだ一度も使った事が無かったから良い経験という事にしておこう。


それじゃ、【鑑定】で正体を確かめちゃおう!

多分、エルフの元に成った植物も【鑑定】なら分かるでしょ。


まずはクーからだね。

髪の色が前よりも増えて色鮮やかに成ってた。

どんな植物から成ったのかな。


ふむふむ、『万魔の聖女』か。

大層な名前の植物だね。

ほうほう、周囲の属性魔力を吸収して成長していく植物なんだね。

吸収した属性魔力によってその果実の効果が変わるのか。

へぇ、昔の聖女と呼ばれた人が育てて聖属性を吸収した物が世界を救った事からこの名前が付いたんだって。


じゃあ、クーは私の魔力を吸収して育ったって事かな。

髪の色がその証拠って訳かな。

その分、属性スキルを凄い多く覚えてるからね。


次はクーにべったりくっついてるエルフだね。

この子の名前ってなんだっけ?

まぁ、後で思い出せるでしょ。

この子は・・・『貪り喰らう魔黒苔』。

食全植物だった。

虫を捕らえて養分にする植物を食虫植物とかって言うじゃない。

この子は捕らえた生物はどんな物でも養分にするらしい。


捕らえ方は甘い蜜の香りで誘い出し凄い粘着な苔で捕らえてそのままジュクジュクに溶かして養分にするらしい。

その粘着は接着剤とセメントと高濃度の酸を足して魔力で別次元の物に高めた物と言えば伝わる・・・かな?


もしかしてクーにくっついているのってその粘着で付いてるんじゃ・・・。


最後に山よりも大きいエルフ。

この人は・・・!?

まさかの『世界樹』でした。

王道ファンタジーの樹の中の樹じゃないですか!?

ほら、死んだ人を生き返らせたりエルフとかが祀ってたりするアレですよ!

いや、この世界ではエルフが『世界樹』を祀ってるかどうか分からないけど。


でも、あの凄いスキルは納得かも。

エルフのスキルとして声じゃなくて歌だったし。

あれ?

この人、クラスが『勇者』なんだけど。

私は知らぬ間にエルフの勇者を配下にしてました。


『世界樹』で『エルフ』で『勇者』で。

なんかカオスだよ。


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