第二百十一話 私、本気の殺気を出しました。
さて、初めてこの世界で本物の魔道具を作ったぜ。
最高の魔石(配下の魔王共の魔石)。
専門家が見ての失神する程の魔力を通しやすい素材(魔王の骨)。
自作の自然素材(特大の魔晶)。
それは、テレッテー、ドライヤ〜。
そう形だけはドライヤーなんだよ。
見た目はクリスタルで出来て中身の骨組みや魔石がぼやけて見えるけど。
ただし、出てくるのは鉄を気化させる程の熱量か二酸化炭素からドライアイスを作れる冷気しか出ない。
もはや武器である。
ふぅ、ままならないね。
素材が良すぎてオーバースペックになっちゃった。
介抱してたらバネで入れてるんじゃないかって心配するぐらいの勢いで飛び起きたジェニファーちゃんに護衛手段としてプレゼントしたよ。
大抵の奴はこれでイチコロだね!
オーバーキル?
襲いかかる的にそんな悠長な考えは無用!
問答無用で撃ち落とせ!
結局、【エンチャント】で他にも色々と性能を付け加えたけどね。
さてジェニファーちゃんも帰ったから静と忍の訓練をしようとしたら孤児院で遊びたいと言ってきた。
おぉ、なんと二人に友達が出来たらしい。
これは遊びを優先してあげたい。
でも二人には強くなってほしい!
だから直ぐに終わる訓練にしよう。
う〜ん、威圧の耐性訓練にしようかな。
まず、《時空間》で私を含めて三人を閉じ込めて外に影響が出ないようにする。
そして、私の本気の殺気を二人を包むように向ける。
濃厚な死の圧力。
これでも、ある勇者を威圧だけで無力化きた事があるからね!
だから威圧には自身があるんだよ。
あれ?
気絶しちゃった?
あー、気絶しちゃ訓練にならないよ。
やっぱ、最初は本気じゃなくて加減をするべきだったかな。
でも幼い時から強烈な方に慣れてた方が良いと思うもん。
天才を育てるには幼い頃からの英才教育が必要だって聞いたし。
でも気絶しちゃってる。
いや、これはチャンス?
寝てる間も殺気を浴びせれば慣れ易くなるんじゃない?
そうと決まれば続行だね!
さぁ、静、忍、私の本気に慣れてね。