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私、勇者として召喚されました  作者: 乙女の涙
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第ニ百一話 私、顔を潰されました。

猿の実験で色々なスキルを試した。

複合技や連携技とかも編み出したよ。

足先で【大回転】を使えば駒のようにクルクルと回れる。

それで【ウィンドクロー】を使えばあら不思議、切り裂き台風の出来上がり!


【酸液】を口の中で【圧縮】すれば弾丸のように酸弾を飛ばせる。


【詐欺】と【先読み】で訳の分からないフェイントをさせる事もできた。


【属性付与加工】で属性付与された槍を【放弾】で放って雨のように降らせたりもした。


あと、【巨大化】で胸を大きくしようとしたんだけど失敗した。

逆三形の体型になってしまった。

どうやっても大きな山が出来ない。

なんで豆がバスケットボールみたいに膨らむんだよ!?

なんで寄生エイリアンみたいな白いアレが飛び出すんだよ!?

うぅ、拳は上手く出来たのに!!!

【伸縮】で伸ばして【巨大化】使っても伸びきったゴムみたいなになるし!

絶対、ぜ〜ったい、豊胸になるスキルを手に入れてやるぅ!!!


てか、成長すればパーフェクトスタイルになるし!

まだ、諦めないもんね、べーっ!


ふぅ、ふぅ、ふぅ・・・

深呼吸して落ち着こう。

てか、死なずに生き残れば私だって成長出来るからね!

私は大器晩成型の身体なんだよ!!!


・・・あと、危険なスキルも分かった。

猿が持ってた【喧嘩上等】というスキルなんだけど。

本当に私にとって鬼門過ぎる。

何故かって?

アクティブスキルは勿論使えなかった。

でも他にも使えなくなった。

魔力操作が出来なくなった。


私の能力値は低い。

それを補う為に魔力で強化してる。

それが切れた。


ここからは《時空間》で見た映像だ。


無力な少女に陥った私を猿は見逃さずに私の顔を鷲掴みしてそのまま力任せに握り潰した。


油断してた。

それはもう、一瞬の出来事だったよ。

幸いな事に苦痛は感じなかった。

もう少し遅れてれば魔力の流れを封印してたスキルが使えて違う結果になったと思うけど。


そして首から上が無い状態から一瞬であの子に成り代わった。

そしてその後、猿は生き地獄を味わってもらったよ。


本来、頭が有った筈の部分から次々と得物が出てくる。

全部が刀、様々な刀が出てくる。

そしてその刀は空を飛び猿に向かう。

勿論、あの子も刀を持って斬りかかる。

斬った後は再生しなくなる。

獣の本能か、猿は一度も斬られなかったけど。


動きは鈍いから避けるのは簡単だしね。

追い込まれないように立ち回らないと詰むけどね。


さて、私が死んだ事によって新しい狂人スキルを手に入れた。

それが《狂人の禊》だ。

効果は条件カウンター。


私に害を為した者を物理的に消す能力。

首から出てくる刀で斬り刻んで排除する。

そして斬った相手を苦しめる呪いを与える。

じわじわと苦しめる呪いだ。


しかも、これは魂も壊すんだ。

だから回復しない。

直せはするけど動かない。

肉の塊に成り下がるからね。

私が解除しない限り相手の魂ごと貪り続けるからね。

無駄にタフな猿だからこそ、あの子から私に代わってもまだ生きてたからね。

ずっと逃げ回ってたけど追い込まれてるから危険だった。

急いで解除したよ。


そうそう、猿は実験中、何度も死んで《再誕》を使っても狂わなかった。

私でも最初は気が狂ったのに凄い奴だよ。

まぁ、その精神力は認める。


実験台として本当に優秀だね?

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