第百九十六話 私、猿の魔王を私刑にしました。
私と猿の決闘場として特製リングを作った。
猿は森に住んでたみたいだから猿の記憶を読み取って《時空間》でワザワザ再現したんだよ。
自分の得意なフィールドで負けたらショックがもっと大きくなるでしょ。
ふ、へ、へ、スキルでも負かして土地の利でも負かす。
私に喧嘩を売った事を後悔させてやる!
「なんじゃコラ!?
アイツ森を一瞬で作りやがっタ!?
てか、なんでテメェも金ピカになってんだよ!?」
猿が森を見て驚いてる。
え、【黄金の肉体】を使ってるからだけど、何か?
「あなたは今から戦う相手の手札でも知りたいの?
気になるなら見ればいいじゃない。」
【鑑定】を持ってるんだし。
「・・・テメェ、オレっちのスキルを見たのか?」
あ、口が滑った。
まぁ、これで私も【鑑定】を、それもそれなりのスキルレベルであると分かっただろうね。
実際はレベル10だけど。
それにこっちは魔力使い放題だし。
これで負けたら・・・まぁ、強い配下を手に入れたって事で手打ちにしよう。
「さて、どうかな。
こっちの準備は出来たから死合を始めようか。」
あの言葉を吐いたからには生かしておかぬってね。
「ハッ!
イイぜ、そのいけ好かねぇツラぁ、ブッ飛ばしてやる!」
そう言うと同時に猿が消えた。
【変幻自在】は全部は消せないから【影転移】を使ったんだね。
ならば。
「ふん!」
「グギャ!?」
【巨大化】を拳に使いながら裏拳をすれば猿の顔に命中した。
背後の影から現れたみたいだけど。
見え見えだよ。
まぁ、《時空間》を持ってる私に空間系のスキルを使うのは鬼門だよ。
そのまま地面に叩きつけようとしたけどそのまま上半身毎千切れたかのように素通りした。
【変幻自在】で上半身を消したのかな。
そのまま猿はまた何処かへと消えた。
今度は私の周囲に黄色くない猿が三体出てきた。
【影分身】で作ったのかな。
それじゃ、私も三体の分身を出してそのまま猿の分身に向かわせる。
ついでに【微小化】を使って小さくなった後、【影転移】で猿の背後に移動。
「クソッ。
どうなってやがる?
アイツは何者なんだ?」
へへ、私の分身と猿の分身の戦いを高みの見物になんて良いご身分じゃないか。
とりあえず魔力を操作しながら動けなくしてっと。
「!?」
あは、身動き一つ、声すらも出せなくしてやった。
あ〜と〜は〜私の全身に【巨大化】を使ってー。
プチっと。
はい、第二ラウンドに移行しちゃおう。
まだまだ、続くさ。
私が満足するまでやり続けるよ?
何度も生き返らせて心が壊れたらあの子に任さて再開しよう。
そうだ!
一回は猿のスキルに限定したけど良い機会だから他のスキルを試しに使うのも良いかもしれない。
なら心が壊れてても良いかな?