第百八十六話 私、リドさんから魔力を取られてました。
私の前に現れた仮面を被った女性。
多分、リドさんだとは思うけど一応確かめよう。
人違いってのはないと思うけど。
色々と成長してるからね。
「えっと、リドさん、ですか?」
「我、試行者リド。」
あ、本物だ。
仮面とか鎖とかがグレードアップしていて身体が凄い事になってたけど本物なんだ。
・・・リドさんにも女神の成長補正でもあるのかな。
初めて会った時は2、3歳ぐらいだったけど今は私の身長を超えてる。
同じ眷属の技術者、ニノさんやレガリア師匠と同じくらいの身長だよ。
仮面は目の部分は黒い楕円形の模様が会って後は歌舞伎役者のような模様だ。
首輪には棘が付いてるし鎖の先端には赤子の頭ぐらいの鉄球が付いてるし。
身体のある部分も急成長してた。
何?
胸にも鉄球を仕込んでるの?
ねぇ、嫌味?
それは私への当てつけなのかな?
喧嘩なら買うよ?
その脂肪を燃焼する手伝いもオマケ付きでヤッテアゲルヨ?
しかも、ボロが最初の奴から変わって無いのか凄い短い。
隠せてるのは胸だけだし。
窮屈そうに膨らんでるもんね。
トップスみたいになってるしさ。
膨らみが分かるからかなんか際どいし。
奴隷からグラビアモデルに転職したような格好だよ。
その下のおへそとか丸見えですよ?
下着を履きましょうよ。
くびれも見せつけたいの?
へし折るよ?
「汝、我、試練、合格。
我、僥倖。」
へ?
試練?
あ、そう言えばこの前、迷宮の試練とか言ってたっけ。
結局、試練の内容はなんだったのかな。
「リドさん、試練ってなんだったんですか?
リドさんの加護も『負荷』って奴でしたし。」
「汝、試練、内容。
我、迷宮、作成、燃料、不足。
我、思案。
汝、スキル、使用、度、魔力、我、送出。
計画、実行、成功。
計画期間、短縮、僥倖。」
・・・はい?
どうしよう、リドさんの言ってる事がいまいち分からないよ。
「リドさん、もっと分かり易く言ってくれませんか?」
「我、迷宮、作成。
燃料、不足。」
いや、その言い方が分かり難いんだって。
もう、地道に解読するしかないのかな。
「・・・迷宮を作る為の材料が足りなかったって事ですか。」
「我、打開策、思案、計画、閃。」
合ってる、のかな?
正解とか言って欲しいけど。
まぁ解読できたから良いか。
よし、このまま解読していくぞ!
「・・・リドさんが解決方法を考えて計画を立てたんですか。」
「汝、スキル、使用、発動。
我、『負荷』、魔力、送出。」
「・・・私がスキルを使うと何が起こる。
リドさんの『負荷』が魔力を?」
発動条件が先に出た言葉だとは分かるけど発動内容が分からない。
『負荷』が関係してるらしいけど。
『負荷』の効果はスキルの使用魔力が増える奴かだけど。
「汝、魔力、我、送出。」
「はい?」
同じ事を言われても。
私の魔力をリドさんに?
「汝、魔力、徴収。」
徴収、徴収!?
え、もしかして『負荷』での過剰魔力を徴収してたって事なの!?
「私の魔力をリドさんに流れてた。
えっと、リドさんの『負荷』ってどれぐらい使用魔力が増えるんですか。」
迷宮を作る為に私の魔力を搾取してたんだよね?
迷宮を作るのにどれぐらいの魔力が必要だったのかな。
「兆。」
「え?」
「魔力、一、増加、兆。」
えっと魔力の1に対して1兆の魔力を取ってた訳なのかな。
・・・ボッタクリ過ぎでしょ!?