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私、勇者として召喚されました  作者: 乙女の涙
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第百七十八話 私、遊んでいる娘達を迎えに行きました。

特訓という名の遊びをしている(しずか)(しのぶ)を連れ戻す為に上空のゴブリン達の居る空間に行きました。


この空間にも名前を付けようかな。

名前が無いと呼びにくいし。

・・・『天空島』でいいや。


静は狼に埋もれてた。

お腹を上にして寝転んでる種子狼の上に乗っかって寝てた。

大型の狼の上に寝転がる0歳児。

うん、この状況を言葉に表すと凄く危険なような気がするね。

静は気持ちよさそうに寝てるし種子狼のあの安心しきった寝顔を見るとね。

背景を除けば凄く和やかな雰囲気が漂ってるんだけどね。


見た目は5、6歳だけど静はまだ生まれて1年経ってない。

誕生日をまだやってないから0歳だね。

やってても0歳だって言うけどね。


この世界ではどうやって歳を数えていくのか分からないから日本の歳の数え方を採用しとこう。


そしてその周囲にはボロボロの狼とゴブリンの山。

まさに死屍累々な状況だね。

静がひと暴れしたのかな。

能力値ではゴブリン達が逆立ちしても届かないからね。

一対多の戦闘でも瞬時に片付いちゃうだろうね。


これで私が技とか戦術とかを教えたら手を出せる奴がもっと少なくなるだろうね。


それでも魔王と戦うのはまだ躊躇しちゃうんだけどね。

魔王の中で一番能力値が低いゴブリンの魔王、ダニエルでも一対一では死ぬ危険があるからね。

切り札の【最後の一撃】は耐えきれないだろうし。

使い込んでる【気配遮断】を使われれば静じゃ捕らえられなくなる。

全体攻撃をすればいいけどさ。

しかも、ダニエルは私の耐性スキルを全部渡してる。

実験台としては使いやすいから耐久性を伸ばす為に渡してるからね。


静の殆どの攻撃を無効化もしくは軽減するだろうね。

静にも耐性スキルは渡してるからダニエルの切り札【最後の一撃】以外ではあまりダメージを与えられないだろうから千日手になりそうだしね。


私だったら理不尽なまでの大量のスキルでの連続使用とかで力尽くで倒すだろうね。


忍は影に沈んでいって気付いたら空中を跳んでいて目を離したら姿が見えなくなっていく。

おおぅ、ニンジャだ!

シノビだよ、クノイチだよね!?

前に見せたアニメと同じ様な感じになってる。


ちょっと、私もそれをやりたい!

ニンジャやりたい!


私が渡したなんちゃってニンジャコスも相まってニンジャにしか見えないね!


本当の忍者はあんな奇想天外な行動をせずに敵国の諜報活動とか自国の情報操作とかやってたみたいだけど。


私が忍に伝えたのはニンジャであって忍者ではないのだよ!

マンガとかアニメの方のニンジャだよ。

忍は女の子だからクノイチだけどね。


【隠形】とか【忍び寄る影】とか【アクロバット】とかのスキルを駆使してあんな風に遊んでるんだろうな。

忍は小手先の技術が上手い。

だから能力値では凌駕している静と良い勝負をするんだろうね。


記憶を消しても暗殺者の技術は活きているんだろうね。

忍の一族の事も早めに解決してあげないとね。

容姿は【コピー】を使って灰色の髪を黒に近づけさせられそうだしね。

また娘が出来たって言えば納得してくれるでしょ。

前例である静が居るんだからね。

国王様にはありのままの忍を伝えとけばいいだろうしね。


『主人よ、聞こえておるか?』


うん?

念話?

この声ってもしかして狼の魔王。


『今さっき、目を覚ました。

かの仮初めの世界で主人の分身に敗北した。

契約通り主人の下僕となろう。』


あ、あの子に負けたんだ。

ふ〜ん、あの子にあっても正気を保ててるみたいだね。

返答もあっさりとしてるし。

精神は強いみたいだね。

流石は魔王だけはあるね。

でも念話から消耗してるように感じるから今日は休ませてあげよう。


『分かった。

明日、会いに行くから今日は休んでて良いよ。

あ、狼の魔物に会う?』


『うむ、有難い。

久しぶりに我の子らを見たいのだ。』


そう言えば狼の魔王の名前ってなんだろう?

前に夢の中に入ったけど名前を聞いた覚えがないね。


『ねぇ?

狼の魔王の名前って何かある?』


『我の名か。

古き名はあるがそれは捨てようぞ。

古き名は人が我に付けた仇名よ。

我は今宵をもって変容する。

主人から新しき名を授かりたい。』


仇名ね?

なんだろうね?

こういう剣と魔法の世界の小説では仇名ってば厨二病全開の時が良くあるからね。


夢の中で見た狼の魔王の姿から考えられる仇名は・・・『黒き巨獣』、【暴れし巨狼』、とかかな。

こういうの私は大好物です。

ちなみに魔王時代の私にも仇名は有ったよ。

一部の私がマトモな理由があると思った仇名を一つあげるとすれば〜、そうだね。

『公平なる狂人』だね。

あの一番最後に遭った勇者が名付けたんだったね。

他は不名誉な仇名ばかりだから秘密にするよ。


『明日、会う時に新しい名前も考えるよ。

それじゃあ、そっちに狼の魔物を全部送るからね!』


『承知した。』


さて、私は静と忍の夜ご飯を作ろうかな。


今日は・・・さっぱりとした物が食べたいから素うどんにしよう。

うどんを捏ねる所から始めようかな。

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