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私、勇者として召喚されました  作者: 乙女の涙
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第百七十三話 私、純に頬ずりをしました。

ゆっくりと旋回して降りてきた蟲人が地表に溢れかえってる。

それはもう、満員電車も顔負けの混みっぷりだよ。

しかも全員だんまりで私の方を向いてるというオマケ付き。


えっと、私が【蟲の女王】に魔力を流して命令したから従ったんだよね?

もしかしてここに居る蟲人の全員が次の命令を待ってるのかな?


・・・【蟲の女王】の魔力を切っておこうかな。

あ、蟲人が私の方を向かずに壁の方を見始めた。


「母上ぇーーー!!!」


「あ、(じゅん)

こっちこっち!」


純が私を見つけやすいように【ジャンプ】を使って空中に行ってそのまま【飛行】で留まっておこう。

これなら見つけやすいでしょ。

うん、蟲人ってさ私よりも断然、背が高いんだよ。

私、そのままだと蟲人の群れに埋もれちゃうからね。


「母上ぇーーー!!!

何処ですかぁーーー!!!」


あ、キョロキョロと周りを見回しながら私を探してる純を見つけた。

私にはまだ気付いてないみたい。

ふふ、良い事考えた。

そっと気付かれないように空中から純に近づいて真上まで来た。

よしよし、まだ純は真上に居る私に気付いてないね。

逆さになって、魔力を操って重力で垂れ下がりそうな髪を纏めといてっと。


「純ちゃん、つっかまえった!!!」


「わひゃあ!?」


ふへへ、逆さ頬ずり大成功!

う〜ん、この柔らかさ良いね!


「母上!?

何処から!?

いえ、それよりもご用件とは何でしょうか!!」


驚きながらも私の用事を覚えてるなんて偉いね。

頬ずりは止めないけどね。


「純ちゃん。」


「はい。」


「なんか話し方が変わった?」


「ぐ!?

そ、そのような事は・・・。」


あ、そっか。

魔神の情報代としてくさやの出てくる不思議な道具を渡してたっけ?

確か使用条件は・・・。


「純ちゃん、迎えに来てくれてありがとう(・・・・・)ね。」


私からの感謝の言葉だったね。


「〜〜〜!

はい!」


ふふ、本当に嬉しそうな顔しちゃって。

そんなにあのくさやを食べる事を楽しみにしてたのかな。


「さて、純ちゃん!

私はサステラに用事が有るの!

連れてってくれるかな?」


「はい、母上!

・・・母上は人族なのに飛翔するのですか?」


「ふふん、私には【飛行】スキルがあるからね。」


称号の天駆者(スカイランナー)も関係してるんだろうけどね。


「承知いたしました!

では妾に着いて来て下され!」


そう言って純は近くの蟲人の背に飛び乗って・・・飛び乗るの!?


「さぁさぁ蟲の者らよ、我らが巣に戻られよ!」


そして一斉に蟲人が羽ばたき始めた。

その光景は精錬なる軍隊が行進して行くような統一感や迫力が有った。


「うわ!?」


強風が吹いたかと思えば一瞬で蟲人は上空に飛び上がり壁に沿って上がっていく。


えっと、私も上に行けば良いのかな。

【飛行】で何処まで行けるかな。

高さ制限が有ったら【アクロバット】と【ジャンプ】を併用して上がろうかな。


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